去年、次々に明るみに出た食品表示の偽装。中でも期限表示の不正は、一連の問題の後にも関わらず、各都道府県の食品衛生監視員による取締りなどで今も続々と摘発されている。期限切れの食材を使っていた外食チェーンは、人件費を削った結果、食材の在庫管理がアルバイト任せになり、責任者によるチェックもなおざりになった。賞味期限を改ざんし、再出荷していた食品加工業者は、スーパーなどの圧力で賞味期限を短くし過ぎたために返品が増え、その処分に困り、偽装に及んだ。価格や新鮮さを競う余り、ルールを逸脱するケースが多発しているのだ。違反を防ぎ、消費者に安心して購入してもらう取り組みを通じて、表示はどうあるべきなのかを考える。
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