将来の生活のために銀行などの金融機関に預けられ、経済活動を支える個人のお金。経済のグローバル化が進む中、市民にとっては、自分のお金がどこでどう役立っているのか実感が持てにくくなっている。こうした中、いま、市民から出資を募って市民事業に融資する「NPOバンク」や「市民ファンド」が全国各地に設立され、出資する市民が増えている。そうした市民のお金は、地域活性化や自然エネルギー普及などの活動を行うために設立したものの、金融機関からの融資を受けられず資金に困っていたNPOなどの市民事業を後押ししている。これまでの金融の枠組みではできなかった役割を担い始めた「市民出資」。市民出資が広がる背景と新たなお金の流れが社会に及ぼす可能性を探る。
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