現代の国民病ともいわれる糖尿病。予備軍を含め現在1600万人もが悩むと推定されている。治療の大原則は、適切なカロリー制限など生活習慣の改善と継続。だが、患者本人の努力のみにまかされる部分が大きいため、自己管理が続かず、療養の途中で挫折することが少なくない。完璧に医師の指示を守ろうとするあまり燃え尽きるケースや、家族が厳しすぎいわば「糖尿病警察」となって患者の心理的負担が増すケースも多いことが分かってきた。こうした中、一部の医療機関では、医師や臨床心理士がチームを組み、心のケアを含むきめ細かいサポートで、患者本人の動機づけを重視し、無理なく治療を継続させる試みが始まっている。実効性のある生活習慣病治療のあり方を考える。
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