昨年6月に施行された改正道路交通法が思わぬ波紋を拡げている。路上駐車の取締りが厳格化されたことで、公園や空き地にバイクが迷惑駐車される事例が相次いでいるのだ。福岡では博多祇園山笠で知られる由緒ある公園が200台ものバイクで溢れ、大阪の中心部・梅田にある公園の敷地もバイクに占拠された。路上駐車から閉め出されたバイクが行き場を失い、街にあふれ出した格好だ。こうした迷惑駐車は、道路交通法の対象外で取締りができない。もともとバイクは車や自転車と異なり、駐車場設置を定めた法律がないため、駐車スペースが少ない。背景には日本の都市計画の中で、総合的な駐車場対策が後回しにされてきたことなどが指摘されている。バイクの迷惑駐車急増を手がかりに、日本の道路行政と都市計画のあり方を考えていく。
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