「団塊世代」の大量退職時代。今、新たな”2007年問題”が浮上している。離婚しても夫の同意または裁判所の決定があれば、結婚期間に相当する厚生年金などを最大2分の1、妻が受け取れる「年金分割」の制度が4月から導入されたからだ。離婚セミナーや法律事務所には、妻からの問い合わせが殺到、「熟年離婚」の増加に拍車がかかると専門家は予測している。「熟年離婚」は、妻が夫に「三行半」を突きつけるケースがほとんど、「夫の世話を定年後も続けるのはイヤ」「残された人生、自分の可能性に再チャレンジしたい」、夫の退職を機にこれまでの夫婦関係をリセットしたいと訴える妻が多いという。こうした中、夫婦関係の再構築に夫が積極的に乗り出すケースも出始めている。夫婦それぞれが自立し、適度な距離感を保ちながら尊重し合える関係をどう築くか、「年金分割」導入の影で揺れる「熟年夫婦」を見つめる。
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