アスベストによる健康被害者をすき間なく救済するとした『救済法』の施行から1年、救済されていない”埋もれた被害者”が数多くいる事がNHKの取材で明らかになった。深刻な被害を受けているにもかかわらず、法制度の不備から救済対象に認められない被害者も少なくなく、『救済法』の欠陥が指摘されている。さらに、救済制度の存在を知らされないまま放置されている被害者も多い。アスベスト特有のがん・『中皮腫』の死亡者は過去10年で約8000人だが、半数以上の約4500人の遺族が置き去りにされている。自治体や支援団体の中には独自の調査で被害者を掘り起こし救済制度の存在を伝える取り組みを始めているところもあるが、国は被害実態の抜本的な調査にも依然乗り出していない。埋もれたアスベスト被害者をどう救うか、救済制度の課題を検証する。
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