いよいよ始まる団塊世代の大量退職。一方で、過熱する新卒者獲得競争。製鉄業界のJFEでは「10年で社員が半分」になるという驚くべき試算をもとに、半分の技術者でもやっていける現場改革に取り組んでいる。製造現場のロボット導入でも構造転換が始まっている。人手に頼った方が圧倒的に効率的とされてきた「人の手の複雑な動き」をロボットに置き換える技術革新が急ピッチで進められ、「ロボットでできることはすべてロボット」に切り替える企業が続出している。超高齢化社会が到来する中で、団塊大量退職による労働力不足をいかに乗り切るかは、日本経済が今後も成長を維持できるかどうかを占う試金石ともなる。円高、オイルショックなど、危機を体質強化の糧としてきた日本企業は、「人手不足」も逆手にとって構造改革を成し遂げられるのか。最先端の動きを追う。
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