日本で犯罪を起こした外国人容疑者が、海外に逃亡したまま、処罰を免れているケースが相次いでいる。中でも、ブラジル人容疑者は80人を超えているが、何の罪にも問われないまま、普通の生活を送っているのが現実だ。被害者の遺族たちは、日本での裁きを求めて、身柄の引き渡しを訴えているが、ブラジルの憲法では、自国民の引き渡しを禁じていることなどから、その思いは届いていない。こうした中、現地の司法当局が現地の国内法で処罰する、いわゆる”代理処罰”の動きが始まっている。今月6日、8年前に静岡県で起きた死亡ひき逃げ事件の容疑者が、初めて代理処罰で起訴され、その初公判が行われた。果たして、事件の真相解明の糸口となるのか、遺族たちの心の傷は癒されるのか。番組では、遺族たちのやり場のない怒りの声を伝えるとともに、国外逃亡を続ける容疑者の実態を追い、この問題に、国はどう対応するべきなのか、その課題を考える。
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