今月、新たなイラク政策を発表したブッシュ政権。兵力や資金を追加投入して事態の打開を狙うという、これまでの戦略を踏襲する方針を示した。国民の間に厭戦の気運が広がる中で、ベトナムの戦訓として戒められてきた「兵力の逐次投入」にあえて踏み切ることは、政治的な大きな賭けだと指摘されている。これに対して、去年の中間選挙でイラクからの早期撤退を訴え勝利した民主党は強く反発、多数派となった議会で徹底追求する構えだ。世論に逆行しようとするブッシュ政権に勝算はあるのか。そして、民主党にそれを阻止する術はあるのか。ブッシュ大統領の一般教書演説も受けて白熱する議会での攻防に密着すると共に、大統領の思惑を政策提言者の証言を基に読み解きながら、最大の正念場を迎えたアメリカのイラク政策の行方を探る。
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