年々利用者が増え続ける高速バス。その陰で走行中の高速バスが突然火を噴く事故が相次いでいる。乗客が逃げ遅れていたら惨事になっていたと見られる事故も少なくない。なぜバスが燃えるのか。今回、NHK広島局では国に情報公開請求を行い、平成15年以降に全国で起きたすべてのバス火災の事故報告書を入手し、原因を探った。火災を起こしたバスの中には走行距離が100万キロを超える古いバスが何台もあった。整備不良という原因も浮かび上がってきた。そして、その背景には、平成12年以降の規制緩和で過当競争が起こり、バス業界が経費節減のため整備に十分なコストをかけていないという現実があることも明らかになってきた。急増する高速バス火災を独自の取材で徹底検証し、背景にある危険な実態を浮き彫りにする。
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