今月末、唯一の国産旅客機YS-11が国内の全ての路線から姿を消す。YS-11は昭和30年代に開発されたものの、販売に苦しみ多額の赤字を抱えたため製造が中止。その後、日本の航空産業は長い間、海外メーカーの下請けに近い立場におかれてきた。今、国は、その経験を踏まえた上で、40年ぶりとなる国産旅客機の開発を推し進めている。あらゆる産業で、中・韓の激しい追い上げを受ける中、国際競争力を持つ戦略分野を開拓しようという狙いからだ。新型機は、軽量で耐久性がある複合材を用い、燃費を向上させることで、世界市場への参入を目指すが、熾烈な競争に打ち勝てるかどうかは不透明。日本の翼は復活するのか、現状と課題を追う。
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