プロを相手に7割の勝率を誇るアマチュア棋士・瀬川晶司さんが挑むプロ編入6番勝負。迎え撃つのは、奨励会の同期や女流棋士、さらには去年、瀬川さんに敗れ雪辱に燃えるA級棋士など、目が離せない対局が続く。インターネットを利用した将棋人口が増加する一方で、将棋道場の閉鎖が相次ぎ、機関誌の販売数も大幅に減るなど大きな転換点を迎えている将棋界。アマから投げられたプロ編入の要求を、改革の一手として利用したのが、今年、日本将棋連盟のトップとなった米長邦雄会長だった。編入テストを契機にインターネット関連会社との連携を強化。新聞とテレビに頼っていたメディア展開をネットに広げることで、若い世代への普及を一気に進めようと考えたのだ。奇才・米長が放った勝負手は、果たして将棋界の未来を切り開く改革の一手となるのか。大詰めを迎えたプロ棋士編入試験を取材し、将棋界が置かれたいまをリポートする。
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