今春、脚本家の内館牧子さんが東北大相撲部の監督に就任、学生相撲界に旋風を巻き起こしている。熱烈な相撲ファンの内館さんは、東北大院生として「土俵という聖域」をテーマに研究をしていたところ、部員不足で団体戦出場も危ぶまれていた相撲部に懇願され引き受けた。「押さば押せ、引かば押せ」の押し相撲が信条の内館監督、部員をあの手この手で3倍に増やし、リーグ戦で初優勝する快進撃を見せている。この体験は内館さんにとっても新鮮な驚き。「相撲は本来誰でもすぐできる手軽なスポーツ、それでいて奥深く初めての若者が熱中させる魅力がある」と再認識したという。絢爛豪華という相撲本来の魅力を追求して部員を大幅に増やした名古屋大相撲部や、地域の相撲大会で本格的な番付表や土俵入り、弓取り式など文化としての相撲を地域ぐるみで楽しむ富山県のある相撲愛好会など、相撲の魅力を再発見する動きも出てきている。東北大相撲部の奮戦記を軸に身近な相撲の魅力を伝える。
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