24日に大統領選挙の決選投票が行われる中東の大国・イラン。8年前、圧倒的な人気で当選し、民主化や経済開放を進めてきた改革派のハタミ大統領後を決める選挙だ。女性の解放や言論の自由などハタミ氏の改革路線は、保守派の強い抵抗にあい頓挫。国民の改革派への大きな期待は失望に変わり、改革派候補は一回目の投票で落選となった。決選投票に残ったのは、8年前ハタミ氏に大統領の座を譲ったラフサンジャニ師と、保守強硬派のアフマディネジャド氏。アメリカとの緊張緩和を表明している現実派のラフサンジャニ師に対し、アフマディネジャド氏は対米強硬で知られるイスラム原理主義組織の出身であり、両者が掲げる政策は大きく異なる。9・11以来アメリカからの圧力が強まる中で、果たして国民はどちらの候補を選択するのか。新大統領の下、核開発問題などで揺れるイランはどこへ向かおうとするのか。大統領選挙に密着、保守派台頭の背景とイランの今後を探る。
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