絶滅が危ぶまれる希少動物に交通事故死が相次ぎ、種そのものが危機に立っている。長崎県のツシマヤマネコ(生息数70~90)では死亡例の6割近く。沖縄のヤンバルクイナも全体の6割以上で、地元獣医師会が「非常事態宣言」を出した。
こうした中、対策の切り札として全国から派遣要請が殺到しているのが、福島県鳥獣保護センターの「野生動物・鑑識課」である。事故現場を一つ一つ検証し、道路建設による生息地の分断や森林伐採、道路脇の植生など、様々な要素から事故のメカニズムを解明、具体的な対策を立てていく。鑑識チームの活動に密着し、地域開発とせめぎ合う希少動物保護の最前線を追う。
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