今月16・17日にブリュッセルで開かれるEU首脳会議では、EUへの加盟を巡ってトルコと交渉を始めるかどうかの重要な決定がなされる。人口7000万のほとんどがイスラム教徒の国・トルコは、40年以上前からヨーロッパとの経済的な統合強く望んできた。しかし欧州諸国は、民主化の要件が不十分などとして決断を先送りにしてきた。加盟が実現となれば、やがて人口で独仏をしのぎ、域内最大の国となるトルコを欧州は複雑な目で見つめている。
「トルコはヨーロッパではないし、ヨーロッパの定義を何一つ満たしていない…」とし、巨大なイスラム教徒を抱える国のEU入りに難色を示す考え、また、イラク戦争後に顕在化したイスラム社会と欧州社会の緊張緩和にトルコが果たす役割は大きいとする意見もある。
トルコは、”キリスト教クラブ”のメンバーとなり、東西の架け橋となるのか。”40年来の悲願”にEU首脳はどう応じるのか。EUにとって”壮大な実験”とされるトルコのEU加盟。欧州、そしてトルコの現場からの報告。
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