家族と同居する高齢者は5割を切り、ひとり暮らしや夫婦だけの高齢世帯が急増している。その中で、介護を受けられずに孤立している痴ほうの高齢者が、福祉の現場で大きな問題となっている。
大阪市在宅支援センターでは、寄せられる相談の半数が、こうしたケース。頼る人が無いまま痴ほうが進み、電気や水道料金の支払いが滞るなど、生活すら成り立たなくなった例も少なくない。こうしたケースに備えて4年前から「成年後見制度」が導入されているが、制度の煩雑さや後見人への負担の大きさなどのため、利用は思うように進んでいない。
状況を解決しようと、専門家がネットワークを作り、地域ぐるみで後見に取り組むNPOも現れた。孤立する痴ほう高齢者をどう支えていくのか、考える。
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