イラクの大量破壊兵器に関する報告をめぐって、イギリス・ブレア政権が危機を迎えている。
去年9月、情報機関をまとめる統合情報委員会は「フセイン大統領が命令すれば45分以内に生物・化学兵器を使用する能力がある」とする報告書を公表したが、「首相官邸が手を加え脅威を誇張したのではないか」という疑惑が持ち上がっている。
6月17日から始まった公聴会では、クック前院内総務や前閣僚が「証拠はほとんどなかった」「ブレア首相は米を後押しするため我々を欺いた」などと発言、24日にはストロー外相の証言も予定されている。
イラク戦争に反対する世論を説得するための最大の根拠となった報告書をめぐる疑惑。何が問題にされているのか、公聴会での議論と、関係者への取材を通じ、英政権を揺るがす問題に迫る。
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