今年3月、文化庁は国宝「高松塚古墳壁画」に黒いカビが見つかったと発表。1300年以上も前につくられ、飛鳥時代の日本と中国・朝鮮との結びつきを示す壁画は、今日まで古墳の中で当時の姿を損なうことなく残されてきた。
「世紀の発見」から30年間、厳重に保存されてきた貴重な壁画になぜカビが発生したのか。調査の結果、墳丘にある木の根が枯れ、水の通り道ができたことがカビを発生させた可能性が高いことが分かってきた。また、カビは壁の中に深く入り込む「厚膜胞子」という状態になっているため、除去が極めて難しいことが判ってきた。
一体どのようにカビを除去すれば良いのか。貴重な壁画に発生したカビの謎に迫る。
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