鉄筋コンクリートの安全性を脅かす現象「鉄筋の破断」が、近畿や北陸の道路橋脚15カ所で見つかった。原因は、アルカリ骨材反応というコンクリート内部の膨張によって、鉄筋が引きちぎられたためと考えられる。
砂などに含まれる鉱物とセメントが化学反応を起こし、膨張する現象である。従来は鉄筋があるから構造上は問題ないとされてきたが、今回の調査結果を受け「建築物が条件によっては崩壊してしまう危険性もある」と専門家は語る。今回の発見は、別目的の補修作業中の偶然にすぎない。事態を重く見た国土交通省は3月、緊急調査を指示した。しかし外見からの破断発見は難しく、その補強法も模索中だ。
社会インフラ全体の見直しに繋がりかねない「鉄筋破断」について考える。
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