重度の痴呆が急速に進み、いまだに治療法が見つからない「ヤコブ病」。その発病の不安が広がっている。
ヤコブ病は脳外科手術で使われた硬膜が原因で起きる。問題の硬膜は1800以上の医療機関で50万枚が使用され、その一部が汚染されていた。20人の患者は今年3月、国や企業と裁判で和解したが、被害者は100人以上にのぼるといわれている。
しかし、汚染された硬膜が誰に使われたのかは不明のままである。多くの医療機関では、使われた可能性が分かったとしても、事実をどのように伝えればいいか、答えを出せないでいる。
発病の不安を抱える人たちと医療機関の模索をリポートし、ヤコブ病の残された課題を見る。
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