ベトナム戦争開始から５０年。映画史に輝く伝説のドキュメンタリー映画がデジタル・リマスタされてよみがえり、ベトナム戦争の実態を映し出す証言集として、あらためて注目を集めている。

「ハーツ・アンド・マインズ　ベトナム戦争の真実」は、さまざまな証言や取材映像、ニュース映像、戦意高揚映画等のフッテージを駆使して、ベトナム戦争の実像に迫り、１９７５年（第４７回）アカデミー賞最優秀長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した。この映画はその後、「地獄の黙示録」や「ディア・ハンター」「プラトーン」など、70年代後半以降に多く製作されたハリウッドのベトナム映画の傑作にも多大な影響を与えた。

なぜ、アメリカはベトナムと戦うことになったのか？　そこで彼らは何をしたのか？　そしてそれはどのような結果を生み、どんな影響を及ぼしたのか？　作品は戦争を体験したあらゆる層の人々の証言を積み重ね、無意味な戦争の真実を浮かびあがらせていく。それは、今に続く現代史の中でアメリカの思考と行動を問いかけずにはおかない。

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