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メディアフォーカス

受信料の都道府県別世帯支払い率NHKが初めて推計,全国平均は72.5%

NHKが2012年9月25日,都道府県別の受信料の推計世帯支払い率(2011年度末)を公表した。都道府県別の世帯支払い率がサンプル調査により推計されたのは初めてである。

それによれば11年度末の全国平均は72.5%。支払い率が最も高かったのは秋田県で94.6%,次いで島根県が90.9%,新潟県が90.1%,鳥取県が89.2%,山形県が88.8%となっている。

一方,支払い率が低いのは沖縄県が42.0%,大阪府が57.2%,東京都が60.8%,北海道が63.5%となっている。沖縄県が極端に低いのは,1972年に施政権が日本に返還される前の沖縄では受信料を財源とする公共放送の設立は民放より遅く,「放送五十年史」(NHK編)に「商業放送が先にできていたところに,公共放送として受信料をとることになったため,普及の苦労はたいへんだった」と記述されているように,「テレビは無料」との市民感覚が現在まで続いているものとみられる。

支払い率に地域差がある理由についてNHKは,

  • 世帯数が多く世帯の移動が多い地域の場合,契約・収納活動の対象となる世帯を把握する困難性が高まること
  • 単身世帯や共同住宅の割合が大きい地域の場合,面接する困難性が高まること

をあげている。

放送法でテレビを所有している世帯はNHKと受信契約を結ぶことになっているが,NHKには強制調査権がないため,世帯のテレビの有無を確認することができず,これまで都道府県別の支払い率は推計していなかった。受信料の支払い率を高めるための資料として,経営委員会が調査するように求め,NHKは11年12月から12年3月に,各都道府県1,200世帯を住民基本台帳(一部選挙人名簿等)から抽出して郵送で調査を実施した。回収率は72.5%,有効回答率は69.5%だった。

NHKは,訪問によらない契約・収納活動の促進や外部パワーの活用,放送やイベントを通じて受信料制度への理解を高めるなどして,支払い率を高める努力をすることにしている。

都道府県別推計世帯支払い率

都道府県 支払率 都道府県 支払率 都道府県 支払率 都道府県 支払率
全国 72.5% 千葉 70.9% 三重 78.2% 徳島 74.8%
北海道 63.5% 東京 60.8% 滋賀 73.4% 香川 79.1%
青森 88.2% 神奈川 70.9% 京都 67.5% 愛媛 79.1%
岩手 86.6% 新潟 90.1% 大阪 57.2% 高知 74.3%
宮城 76.8% 富山 87.3% 兵庫 67.4% 福岡 70.0%
秋田 94.6% 石川 81.3% 奈良 72.7% 佐賀 79.2%
山形 88.8% 福井 85.2% 和歌山 78.9% 長崎 80.7%
福島 81.0% 山梨 78.4% 鳥取 89.2% 熊本 76.2%
茨城 78.3% 長野 83.8% 島根 90.9% 大分 72.6%
栃木 81.4% 岐阜 84.3% 岡山 77.7% 宮崎 78.3%
群馬 81.0% 静岡 81.8% 広島 83.2% 鹿児島 82.4%
埼玉 73.2% 愛知 74.8% 山口 87.2% 沖縄 42.0%

奥田良胤