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BS への新規参入事業者申請受付開始

総務省は6月24日にBS放送の委託放送事業者が決まっていない4チャンネルへの申請の受付を開始した。今回の対象は,21,23CHの全部と7,15CHの一部である。

21,23CHについては,携帯電話の無線システムに干渉を与える可能性があることに対する対策が,今年3月までに終了したため,今回それぞれ48スロットの申請を受けることになった。スターチャンネルとアニマックスが割り当てられている7CHでは,2009年には決まらなかった6スロット,NHKとデータ放送を行うBSデジタル放送推進協議会,WX二十四が使用している15CHでは,0.5スロットが今回の対象になっている。

また,今回の募集に先立って6月10日には改正された審査基準が発表された。絶対審査基準には,「事業計画の確実性」,「表現の自由の享有」,「字幕放送の充実」などに加え,新たに「個人情報の保護」,「設備の維持」,「提供条件の説明及び苦情等の処理」の体制を整えることが求められるようになった。比較審査基準では「放送番組の多様性」,「広告放送の割合」,「放送番組の高画質性」などに上記3項目と「災害放送の実施」が新たに加わり,「青少年の保護」でも暴力表現への配慮も求められるようになった。

6月29日に行われた参加希望者への説明会には約60社が参加した。申請期間は7月23日までで,9 ~ 10月に認定が行われる予定。放送の開始は,放送設備の整備や受信機の動作検証など必要な作業に要する期間が事業内容により異なるという判断から,明記はされていない。

石橋 丈