放送現場の疑問・視聴者の疑問

「博士」の読み方、「ハクシ」と「ハカセ」の使い分けは?

「博士」の読み方に[ハクシ]と[ハカセ]がありますが、放送では使い分けをしているのでしょうか。

正式な学位の呼称として言う場合は、[ハクシ]と読んでいます。

解説

「博士」について、世間一般には[ハカセ]という慣用の読みが行われています。しかし、「文学博士」「法学博士」「医学博士」といった学位についての正式な呼称は[ハクシ]で、放送でも学位号については[ハクシ][~ハクシ]と読んでいます。

ただし、「お天気博士」「物知り博士」というような場合や律令時代の「文章<もんじょう>博士」などの場合には[~ハカセ]と読み、表記もそのまま「~博士」を使っています。

なお、福島県昭和村にある「博士峠」「博士山」の読みは、[ハカセトーケ゚][ハカセヤマ]です。

(『ことばのハンドブック』P149 『新用字用語辞典』P443、P444、 『全国市町村名の読み方』P42参照)

(メディア研究部・放送用語 豊島 秀雄)