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NHKアナウンサー吾妻謙 東京から福島に異動します!三度目の福島局勤務 ラジオ「ごごカフェ」でお世話になりました!

  • 2024年4月1日
  • 吾妻謙
  • 福島局・アナウンサー
 

NHKアナウンサーの吾妻謙です。5年間過ごしたラジオセンターを離れ、4月1日から福島放送局勤務となります。

ちきゅうラジオ

ラジオセンターに来たのは2019年4月 「ちきゅうラジオ」キャスターになりました。

 

「地球の皆さん おはようございます こんにちは こんばんは」95年、初任地大分で聴いていた、当時の「地球ラジオ」後藤繫榮さんのあいさつです。「世界中に放送されているんだ~」と憧れていましたが、まさか自分が担当するとは! 

私のあいさつは「メルハバ~!」番組を一緒に進行した堀口ミイナさんがトルコ出身だったので、トルコ語の「こんにちは」に。海外の方に生放送で電話インタビューしたのはワクワクしました。ニューヨークは朝5時、アラスカは深夜1時など異なる時間帯の世界各地と同じ時間を共有できたのが最大の魅力でした。外国ともリスナーとも「今」つながっているという実感がうれしかったです!

らじるラボ

2年目からは平日午前の新番組「らじるラボ」を担当。

 

しかし、開始から1週間で新型コロナによる「緊急事態宣言」。スタジオにゲストを迎えられずひとりぼっちで、しかもマスク着用の3時間半の放送になってしまいました…。そんな中でも心掛けていたのが リスナーとのかけあいです。冒頭のあいさつ「皆さんこんにちは!」の後に 1秒間 黙ります。コール&レスポンス!皆さんの「こんにちは」を聞くための1秒です。

お別れのあいさつは「あなたの吾妻謙でした」。私は「アナウンサーの吾妻謙でした」と言っていましたが、あるリスナーから「『あなたの吾妻謙でした』なんて寄り添ってもらえているようでうれしい」とお便りが届き、以来、1週間のお別れ、金曜日の最後は、しっかり「あなたの」と言うようになりました。リスナーの勘違いから、リスナーとの絆を言い表すいい感じの言葉が生まれました。

コロナ禍で「もし私が感染したら放送が出ない」と家族一丸となり感染予防を徹底、体調管理に気を配りました。
3年間1日も休まず放送できたのは家族のお陰です!

コロナ禍 自宅から放送

2021年の夏の終り「吾妻は感染していなくても、濃厚接触者になったらスタジオに来られないけれど、どうする?」と。そこで9月15日の「らじるラボ」は、なんと!自宅のリビングから生放送!

 

部屋の反響でいつもとはちょっと違う音になりましたが 家族は息をひそめて午前中を過ごし、極めて順調に進んだ3時間半。あまりに上手くいきすぎて、自宅からの放送だと気付かれなかったほど。「こんなことなら、少しくらいミスをして話題になった方がよかったね」なんて、無事だったから言えるんですよね!

「らじるラボ」には、ボーカルグループGReeeeNも出演してくれました!私もGReeeeNもゆかりある福島。その福島出身の作曲家古関裕而をモデルにした連続テレビ小説「エール」の主題歌を担当したのが彼らです。「いまお願いせずして、いつする!」と、しつこいくらい出演を依頼しました。顔を出しての活動をしていないGReeeeNですが、ラジオならと快諾してくれました。初めて主題歌「星影のエール」が放送されたドラマ初日と、東日本大震災が発生した3月の2度も出演してくれました!「GReeeeNと会った」という優越感は役得です。今回「また福島に転勤します」と報告した所、GReeeeN改め GRe4N BOYZのメンバーがメッセージを寄せてくれました!

「僕らにとっても大事な福島に行かれるとお聞きしました!!!!福島の皆さんはとても暖かく、土地も美しく、美味しいものも沢山です!!!是非是非福島でもお会いしましょう!!!」

感激!
私もまたご一緒できるように、番組を企画しますね!

コロナ禍、リスナーに少しでも楽しんで頂きたい、話題を提供したいと思いついたのが「ひげ」!

 

お便りテーマ「育てています」にちなみ、マスクの下でひげを“育てて”いました。マスクを取った写真をⅩで投稿したときは、皆さんざわついていましたね。

また、ラジオであるのをいいことに、髪も伸ばし放題。「感染予防」を理由に外出を控えて7カ月間も髪を切らず、55年の人生でもっともロングヘアーになりました。

 

ごごカフェ

この1年は「ごごカフェ」店長!カフェの店長ってやりたいんですよ、本当に。地方の、ライダーがツーリングに来るような場所にある、山小屋風の喫茶店。そこにいる、よくしゃべるマスターが私。自分では、そんなイメージを131スタジオに持ち込み、皆さんからのお便りを読み、リクエスト曲をかけていました。

週末に向けて、多少とっ散らかっても、月曜日にはトーコ店長が整えてくれる、そんな安心感もありました。午前の「らじるラボ」から「ごごカフェ」の常連客になってくれた人も多くて、心強かったです!なじみのラジオネームが、他の番組や民放から聞こえてきてもうれしくなりました。これからも聞いていますよ!

「ごごカフェ」で感激したもうひとつが番組のイラストです。

 

このタッチは私たちの世代ならすぐにピンとくる、コンサートや演劇情報満載の雑誌の表紙を描いていたイラストレーター及川正通さんによるものです。マイケル・ジャクソンやマドンナ、スティーヴィー・ワンダーといった外国人アーティストと同じ画風で自分がイラストになっている!家宝になりました!

「ごごカフェ」最終回直後のスタジオにて

3回目の福島勤務

さあ、4月からは福島放送局です。3回目の福島暮らしは楽しみで仕方ありません!大好きなのが、三春町の「滝桜」に代表される凛(りん)と立つ一本桜。

 

春の満開が美しいことは言わずもがなですが、夏のうっそうと茂る葉、秋の紅葉、雪の中でもすくっと立つ冬の凛々(りり)しさ、一本桜からは1年を通して力をもらえます。県内には滝桜の子や孫と伝わる木がたくさんあります。写真愛好家やタクシーの運転手さんに所在を聞いては各地の桜を訪ね歩いています。

その中で思いのほか撮影がうまくいったお気に入りの一枚が これ!

 

二本松市の「中島の地蔵桜」です。推定樹齢150年で、高さは約10mという 紅しだれ桜です。ライトアップされ、池に写る姿が美しいと聞き、訪れました。風がやむのをじっと待って、鏡のようになった水面に桜が幻想的に映ったその瞬間!やりました!静寂を感じさせる写真になりましたが、池の周りはぐるっとカメラマンが囲んで、にぎわっていましたよ。こうした景色にまた会えるのも、もうすぐです!

福島には名峰もあります。前回の福島勤務では、磐梯山の山開きに参加しました。

 

猪苗代湖畔から眺めるもよし、裏磐梯から荒々しい姿を拝むのもよし、の磐梯山ですが、登るのもまた楽しかったです。この日は霧で眼下の猪苗代湖などは全く見えませんでした・・・。また晴れた日に登って、湖と水田がつながったような「一面水!」という景色を見たい!さらに、安達太良山や飯豊山、会津駒ケ岳などにも歩いて登り、福島の大自然を満喫したいです!「石丸謙二郎の山カフェ」に電話中継で参加しようかしら。

この5年間 ラジオという音声コンテンツで日常を伝えてきました。コロナ禍の3年間は、何をどう伝えるのがいいのか本当に苦労し、心が折れそうになりましたが、リスナーの皆さんの「投稿ひとつひとつにしっかりこたえてくれてありがとう」「ラジオが、吾妻さんの声がいつもそばにあります」といった感想や励ましが私に力を与えてくれました。本当にありがとうございました。日常の放送を丁寧にお送りしいていたことで、今年元日の能登半島地震の後の放送に「いつもの声に安心した」という感想が届いたのかなと思います。ラジオはずっとあなたのそばにありますよ!

福島では5年ぶりにテレビにも出演します。「歳を重ねたな~」は当然そうで、劣化も否めませんが、「元気だね」と言われるように、明るく楽しくお会いしたいと思います。

あなたの吾妻謙を、今後ともどうぞよろしくお願いします。

 

吾妻謙

福島局・アナウンサー

1993(H5)年入局 大分、高松、アナウンス室、福島、アナウンス室、横浜、福島、ラジオセンター、福島と異動
ドラマをこよなく愛し、大型バイクでまっすぐ走るのが好き

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