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小澤一郎×下境秀幸 トークショー 今季ヴォルティスを徹底分析!

  • 2023年11月04日

今シーズンJ2残留を決めた徳島ヴォルティス。

今シーズンの課題と収穫は…。
小澤さんから見たヴォルティスというチームは…。
NHKで生中継される藤枝MYFC戦を前に行われた
小澤一郎×下境秀幸 SPトークショー
「今シーズンの徳島ヴォルティスを徹底分析」
その内容を公開します!

小澤一郎さん プロフィール

サッカージャーナリスト、解説者。
スペインサッカーを現地で学び、指導経験もある。
スペインリーグの解説のほか、国内外のサッカー情報の発信も精力的に行っている。

下境秀幸アナ プロフィール

NHK徳島放送局アナウンサー。
Jリーグ・サッカーW杯など、20年に渡って、数多くのスポーツ実況を担当。
2021シーズンから、徳島ヴォルティスを取材。

吉田監督・ラバイン前監督について

スペイン人監督が3代続いてからの吉田達磨監督。ヴォルティスサポーターの中には、今まで積み上げたものがどうなるんだろうという気持ちがあったと思いますが、吉田監督になってから、小澤さんはどう感じられていますか?

中盤で白井永地選手と永木亮太選手、ボランチを2人にして中盤のフィルターの役目を置いたうえで、攻撃になったら人は出すが、あくまで守備のバランスを考えながら攻撃をしており、だいぶバランスが整ったと思います。その分、攻撃のダイナミックさとかスピードに、若干物足りなさがあると思うが、シーズン途中で引き受けた監督なので、現実問題として、残留を絶対決めるために、うまく戦術的に選べることをしたのかなと思います

あと、吉田監督と僕が初めに会ったのがスペインでして、吉田監督が柏レイソルのユースの監督を務めていた時に、国際ユース大会に柏レイソルが呼ばれたときでした。
その時に、僕がスペインの某クラブのスカウトから「吉田達磨監督ってどんな監督?教えてくれ」と言われるくらい、それほどコンタクトしたいと思われる監督でした。
個人的には、吉田監督は日本人の監督のなかでも5本の指に入れているひとりです

ラバイン前監督、様々なトライをしてきたが、どんなところがうまくいかなかった?

まずは開幕から勝ちきれなかったというところは、不運もあるが、勝ちきるときには自分のロマンやアイデアを捨ててでも、試合をクローズしなければいけない。そういう意味では選手編成のところも、もうちょっと守備面で高さやパワーのあるセンターバックがいたらな、と思いますけど、ラバイン監督自身が勝ちにこだわる闘争心のようなものや(選手への)闘魂注入するところがちょっと足りなかったのかな、と私なりの感覚で受け取っています。
やっぱりプロなので勝たなければいけない、目の前の勝負で残り10分・5分の使い方で言うと、まだまだ監督経験のなさというか、勝ち点1を、あるいは1つの得点を奪うか、守るかというギリギリの戦いを現場レベルでやってきていない未熟さが出てしまったのではないかと思います

小澤さんから見て、ここまでのMVP選手は?

文句なしで森海渡選手です。
シーズン12ゴールはもちろんすごいですけど、今シーズン、(チームが)結構、戦い方を序盤から変えていく中で、彼が孤立する場面って多かったと思うんですよ。その時に結構ロングフィードを受けて、体をはって前に出ていくような力強さがあったり、相手を引きはがすようなドリブルからのゴラッソもあったじゃないですか。ああいうところを見ているとJ2のレベルにとどまらない選手じゃないかなと思ってくるので、今後間違いなくこの徳島ヴォルティスで培ったことを踏まえてステップアップする選手なんじゃないかな、と思います。

小澤さんから見たヴォルティスというチーム

ヴォルティスというと、スペイン人監督が3代続いたこともあり、ローカルクラブだが特徴のあるクラブだなと個人的にも感じているが、小澤さんから見てどう感じていますか?

スペイン人監督が3人続いた中で、やっぱりスペインサッカーを踏襲するようなクラブチームだと思います。しっかりとボールを握って、自分たちが能動的にサッカーをしていくんだ、ということでクラブとして哲学を持ってやっていますし、今まで長年Jリーグの取材をして僕が不満だったのが、どうしても監督が変わるとチームの色が変わってしまうクラブが多かったので、クラブとして資産が残らないチームが多かった。
けどヴォルティスはそうじゃなくて、正解のサッカーがない中で難しいんですけど、自分たちでやりたいことをまず決め、そのうえで必要な監督・選手を連れてくるという形で、フロントの方が中心にやっているので、今シーズンは満足できる結果じゃなかったと思いますが、それが脈々と積みあがっている、その積みあがりが目に見える形で出てきているんじゃないかなと思います

ヴォルティスといえばこれだ!というのがあるというのはとても価値あることなんですね。

価値あると思いますよ。外から見ていても非常に興味があるんですよ。(他チームのファンが)自分の町以外で魅力的なクラブ運営しているクラブどこだろうと思った時に、なかなか(情報が)入ってこない。
そういう意味で、自分のホームチーム以外で第2第3のフェイバリットクラブになる可能性を秘めていると思う

簡単に言うと、県外にもファンが増えやすい?

そうだと思いますし、なによりほかの選手がこういうサッカーやりたい!と思うじゃないですか、選手に来てもらいやすいという部分も、魅力としてあると思います。

きょう(11月4日)藤枝戦への期待

最後に今日のゲームへの期待をお願いします。

これだけ大勢の方に集まっていただいて光栄です。
それだけヴォルティスに対する期待があるんだなと、残留決めてシーズン残り2試合、なかなか懸かったものがない試合でこれだけの方が集まって、こういう場に来てくれることだけで、これがヴォルティスサポーター、ヴォルティスの価値だと思います
この勢いをもって今日は勝利と温かくホーム最終戦で石井選手を送り出しましょう
Vamos!

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