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29年の時を経て

  • 2023年01月16日

カタールでは、ここも訪れました。

ドーハといえば、思い起こす場所です。

 

FIFAワールドカップ カタール大会の閉幕からもうすぐ1カ月。

幸運にも、私は初めて現地に派遣され、ワールドカップの熱気に触れました。

改めてサッカーの持つ力を感じる時間でした。

 

写真は、ドーハにある「アル アリ競技場」。
ドーハに行ったからには、ぜひ訪れてみたい場所でした。

1993年10月。

アジア最終予選の最終戦、日本対イラク。

 

勝てば、ワールドカップ初出場が決まる日本は、後半アディショナルタイムに追いつかれ、引き分け。

手が届く所にあったアメリカ大会の切符をつかめなかった「ドーハの悲劇」の舞台です。

 

その場に立つと、29年前の日本代表の姿、ピッチに崩れ落ちた選手たちの姿が、よみがえってくる感じがしました。

当時、中学生だった私は、同点に追いつかれたシーンをテレビで見て、時が一瞬止まった感じがしたのを覚えています。

 

あのピッチには、三浦知良選手、ラモス瑠偉さん、長谷川健太さんをはじめ、のちに日本サッカーを支える、そうそうたるメンバーが立っていました。

その中には、今回のワールドカップで日本代表を率いた森保一監督も。

 

同点に追いつかれたシーンは、コーナーキックからでした。

後半アディショナルタイム。

イラクは、ショートコーナーからクロス。

そのクロスを上げた選手の近くにいたのが当時の森保選手でした。

クロスをブロックできなかったこと、守り切れなかったことは、強烈な記憶となったと想像します。

しかし、そのことが今回の、ドイツとスペインに逆転勝利を収めた快挙の原動力になったとも思います。

日本サッカーの節目となったこのスタジアム。

カタール大会では、コスタリカの練習拠点となるなど、「現役」です。

青々とした芝生を見ていると、この先は、どんな歴史が刻まれていくのだろうという気持ちになりました。

  • 下境 秀幸

    徳島局・アナウンサー

    下境 秀幸

     

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