NHKスペシャル

激動イスラム 第2回
イスラムを覚醒せよ
~"瀬戸際の大国"イランの戦略~

激動するイスラムを描くシリーズ2回目は、核開発問題をめぐって国際社会から圧力を受けながらも、その存在感を中東地域で際立たせようとするイランを取り上げる。
34年前、イスラム革命で親米王政を打倒したイラン。一昨年、エジプトなど中東各地で起きた民主化運動“アラブの春”を自らの革命の延長線上に位置づけ、「イスラムの覚醒」と称賛。欧米諸国による経済制裁で市民生活に深刻な影響が広がる中、「革命の発祥地」としての誇りを強く訴えて国民に団結を呼びかけている。一方、民主化を要求する人々のデモが当局によって押さえ込まれたバーレーン。国内多数派を占めるイスラム教シーア派の人々は、今もデモを頻繁に行い、スンニ派が権力を握る親米王政の打倒を掲げている。「イスラムの覚醒」の動きは、中東湾岸地域だけでなく、今や“アラブの春”とは無縁だった地域にまで拡大しようとしている。イランを中心に巻き起こる新たなイスラムの動きを伝える。