NHKスペシャル

恐竜絶滅 ほ乳類の戦い 後編 運命の逆転劇

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恐竜絶滅後の世界で、ほ乳類の前に立ちはだかったのは巨鳥だけではない。全長4メートルにもなる巨大ワニも水辺の王者として君臨していたのだ。鳥とワニが強かった理由は恐竜時代に遡る。両者は恐竜全盛時代から空や水辺という恐竜のいない環境に独自の勢力圏を築き上げた“スペシャリスト”だった。一方、ほ乳類は小型のまま、日陰者的な生き方を余儀なくされていた。この差が恐竜絶滅の直後には、ほ乳類に不利に働いたのだ。ところが、さらに時間が経つと、三者の運命は反転する。小型のままであったほ乳類は“ジェネラリスト”つまり「そこから何にでも進化できる」能力を保っていた。新たな環境変動に対応して、多様な種を生み出し、次第に爬虫類や鳥類を圧倒していったのだ。やがてほ乳類史上最大のインドリコテリウムなど、異形のほ乳類たちが闊歩する真の王国が築かれていく。それは、ほ乳類同士の戦いが激しくなる時代の幕開けでもあった。その戦いは、大陸移動の偶然に左右されていく……。後編は、巨鳥や巨大ワニとの戦いののち、異形のほ乳類王国の誕生、さらには、ほ乳類の二大グループ、有胎盤類と有袋類との戦いをたどり、私たちヒトの誕生までを描く。