NHKスペシャル

チャイナパワー 第2回 巨龍 アフリカを駆ける

世界的な経済危機のなかで巨大化する中国の存在感、企業の海外進出は勢いを増すばかりだ。その象徴は、各国のグローバル企業がこぞって進出しているアフリカでの活動である。豊かな天然資源、成長するマーケットとして注目を集め、将来の世界の経済成長の鍵を握るともいわれるアフリカ。欧米の企業が、経済不況で相次いで撤退し、現地がそのしわ寄せに苦しむ中で、中国企業はアフリカと共存共栄をはかるプロジェクトを次々と立ち上げ、そのシェアを急拡大している。エチオピアでは、世界で唯一、一国の携帯電話システムの整備をすべてひとつの中国企業が引き受け、辺境の地で、文字通り道なき道をいくような工事が進行している。また、銅の世界的な産地、ザンビアでは、民間の中国企業が、あらたな開発に乗り出した。そうした進出の背景には、政治外交レベルまでふくめた中国の国ぐるみの手厚い支援があり、徹底した相互発展のコンセプトがある。番組では、アフリカの開発の最前線で活動する中国企業に密着、そのあらたなネットワークはいかにしてつくられ、今後の世界でどんな意味をもっていくのか考えていく。