NHKスペシャル

新シルクロード 第10集 西安 永遠の都

「新シルクロード」中国編・最終回の舞台は、13の王朝が都を置いた3千年の古都西安。西部大開発で変貌著しい西安では、連日、世界一の国際都市だった唐の都・長安の国際性を物語る品々が出土している。
去年、歴史的大発見があった。井真成(せいしんせい)という知られざる遣唐使の墓誌が見つかったのだ。717年に阿倍仲麻呂らとともに海を渡り、36歳で長安で亡くなった謎の留学生だ。番組では、俳優・堺雅人が演じる井真成の「時空を超えた眼差し」を通して、永遠の都・西安の過去、現在、未来を描き出す。
井真成が暮した国際性と寛容の精神に満ちたグローバルな唐の時代。西市は、国際的な商人・ソグド人が活躍した世界一のマーケットとして栄えた。いま、西安では、こうした唐代の輝きとにぎわいを現代に取り戻そうする動き「大唐西市プロジェクト」が進められている。
一方、未来のシルクロードに向けた開発も始まった。80万人が暮らす未来都市を建設中の西安高新開発区では、ハイテクとコンピュータネットワークを駆使した「デジタルシルクロード」の拠点を目指して、シルクロード各地から若者が続々と集まってくる。
「シルクロードは長安に始まり、長安に終わる」。千年の時を超えて、唐の時代と現代が渾然と溶け合い、新たなシルクロードを予感させる歴史ドキュメンタリー。

  • 西安駅
  • 華清池の夕景
  • 謎の遣唐使「井 真成」の墓誌