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厚木市長選挙 新人4人の争い

  • 2023年02月07日

任期満了に伴う神奈川県厚木市の市長選挙は2月12日に投開票が行われ、元神奈川県議会議員の山口貴裕氏が、初めての当選を果たしました。

新人4人の争い 山口氏が当選

厚木市長選挙の結果です。投票率は40.32%でした。

▼山口貴裕、無所属・新、当選。3万897票。
▼井上武、無所属・新。1万9795票。
▼佐藤知一、無所属・新。1万8508票。
▼豊雅昭、無所属・新。4149票。

自民党と公明党が推薦した山口氏が、ほかの新人3人を抑えて初めての当選を果たしました。

山口氏
選挙戦で各地を巡る中で、市民のみなさんから現状へのもの足りなさを訴える声を伺った。周辺の自治体と連携を深める『県央姉妹都市構想』など、約束した政策を実行していきたい。皆さんの支援を受けて、かじ取り役として取り組んでいきたい。

便利な交通事情に豊かな自然も

厚木市は神奈川県中央部に位置し、都心からは電車や車でおよそ1時間。
鉄道や高速道路、それに国道など、交通網が張り巡らされていて、都心へアクセスしやすいのが特徴です。
一方、西には丹沢山地が広がり、南北に相模川が流れる自然環境が豊かな場所でもあります。

進む人口減と高齢化

人口はおよそ22万3000人。
2015年までは増加していましたが、その後は減少傾向にあります。
高齢化率は2022年1月時点で26.4%と、県全体の25.8%を上回っています。
財源の余裕度を示す「財政力指数」は2020年時点で1.26と、県内33市町村の平均の0.92を大きく上回り、県内で箱根町に次いで2番目に高い数値となっています。
市長選挙の投票率は、前回2019年は40.6%でした。
過去最高は1995年の51.26%、過去最低は1999年の38.61%です。

立候補した4人の主張は

立候補した4人(左から届け出順)

▼厚木市長として取り組みたいこと

佐藤氏

自治体DXの推進を進める。市のデジタル条例制定を目指すとともに、市役所での手続きを、スマートフォン1つでできる仕組みづくりをしていきたい。
税収増加の切り札として、ふるさと納税を活性化させる。
感染症対策を強化、自前の保健所を建設する。

山口氏

県中央部の4つの市町村(厚木・伊勢原・愛川・清川)が連携を深め、課題解決にあたる「県央姉妹都市構想」を推進する。
水や緑、太陽の町として、本厚木駅周辺を自然豊かにする再開発を推進。
企業や研究機関を誘致し、ロボットの町として発展させたい。

豊氏

去年から始まった総合計画では、中学校2校、小学校7校を統廃合することになっているが、見直したい。
他の市に比べて土木費が非常に高い。市民の暮らしにもっと予算をあてる。
歴史や文化的な強みを、観光振興や教育に生かしたい。

井上氏

本厚木駅北口の再開発に力を入れる。新しい市庁舎と図書館や国の施設、それに県の施設といった行政関連の施設を集約させて人の流れを起こしたい。
高齢者の外出支援事業を拡大。タクシーチケットの予算を倍増する。
前市長が掲げた大型プロジェクトを継承、推進する。

▼子育て支援策は

佐藤氏

小中学校の給食費の無償化や、医療費助成の所得制限撤廃を進める。生活が厳しくて塾に行けない世帯のために、市営の塾を設置。子育て環境を名実ともに日本一にしたい。

山口氏

子ども医療費無償化は高校生までを視野に、ニーズが高まれば実現する。児童虐待をなくし、子ども政策を充実させる。ヤングケアラー問題解決のための条例を制定し、家庭環境を支援する。

豊氏

教員としての経験を生かし、学習費や教育費それに給食費の負担を軽減させ、教育環境を改善したい。地域のコミュニティーを守り、子育てしやすい環境を守っていきたい。

井上氏

来年10月から、18歳までの医療費無償化を目指す。月5千円の市独自の児童手当について、中学生から18歳まで拡大し、所得制限を撤廃する。子育て環境日本一を目指す。

  • 高橋哉至

    横浜放送局 厚木支局記者

    高橋哉至

    2018年(中途採用で)入局。 初任地の宇都宮放送局では 警察や司法、支局取材を担当。 2021年11月からは厚木支局で地域の課題やスポーツ関連の話題を取材。

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