ページの本文へ

  1. 首都圏ナビ
  2. 埼玉WEB特集
  3. ワイルドナイツの“デザイナー” 内田啓介選手に聞く

ワイルドナイツの“デザイナー” 内田啓介選手に聞く

  • 2023年03月24日

現在、首位を独走する埼玉パナソニックワイルドナイツ。スクラムハーフで活躍する内田啓介選手は、19日の三菱重工相模原ダイナボアーズ戦でも、相手の空いたスペースを突いた見事なステップでトライを決めました。チーム好調の背景や意外な“特技”について、泉浩司アナウンサーが伺いました。

今シーズンも負けなしの12連勝で首位独走です。強いですね。

自分たちでは、強いという感覚は全くないんですが、一試合一試合、目の前のことを必死になってやっている成果がでているのかなと思います。

序盤でリードされても、逆転で勝ち切るというゲームが多いですね。

前半に負けているからと言って、決して弱いという感覚はないですし、チームとして80分間でどのようにゲームを組み立てるかということを常に考えながらプレーしています。そういう意味では、ひとり一人が自分の役割を担って戦うことができている証拠なのかなと思います。

ポジションはスクラムハーフですが、どんなポジションなんでしょうか。

ラグビーには、1番から8番までのフォワードと、9番から15番までのバックスというポジションの2つのグループがあります。スクラムハーフは真ん中の9番の位置です。フォワードを動かして、ボールをバックスにまわしてゲームの流れをつくっていきます。2つのグループを接続してコントロールするポジションですね。

スクラムハーフのだいご味はどんなところですか。

僕自身はフォワードを動かすところに面白さを感じています。選手に声をかけながら、ゲームをよい流れに持っていけたときは嬉しいですね。

チームでは、内田選手と小山大輝選手がスクラムハーフを交代で務めています。2人のプレースタイルにはどんな違いがあるんですか。

小山選手は、チームの決まりごとのなかで、自分の思いつきや発想を瞬時に判断してプレーに生かしていく、思い切りのよい選手という印象があります。僕はどちらかというとチームをコントロールして安定させて、ゲームをつくっていくタイプだと思っています。

特別、足が速かったり、キックが上手だったりする選手ではないので、パスについては、プライドを持ってプレーしています。

試合前に見返すラグビーノート

内田選手はロッカーにラグビーノートを置いているそうですね。

ここ数年ですが、日頃、思ったことや練習の反省、試合のレビューなどを書き込んでいます。1つの試合で5、6ページは使います。

どんなときにノートを見返すんですか。

絶えず、チェックしながら書き込んではいるんですが、最終的には、試合前にロッカーでノートを見返しながら、試合で自分が何をしなければならないのかを考えるという感じです。

ノートを書くことの効果をどう考えていますか。

書いて覚えるということを昔から習慣にしていたので、くせになっている感じです。ノートを見返すと、自分の成長度もわかるので、ノートを書くのは好きです。自分がやりたいことや実現したいことを言語化して表現することは大事だと思っています。

“ワイルドナイツのデザイナー”

内田さんは、グラウンドの外では、“デザイナー”と言われているそうですね。というのも、ご自身がデザインしたチームのスタジアムジャケットが非常に好評なんです。デザインはもともと好きなんですか。

好きなものへのこだわりは強いタイプだとは思っています。

昨シーズンのチャンピオンリングのデザインにも関わったそうですね。

その前のシーズンに優勝したときも関わらせてもらったんですが、そのときのチャンピオンリングはラグジュアリーな大きなリングだったんです。確かに飾るにはよかったんですが、僕自身はチャンピオンということを常に意識していたかったので、今回は日頃も身に付けることができる小ぶりなデザインにしました。

でも、指輪を付けているのが僕だけなので、狙いが外れたかなと思っています。

ことしはワールドカップを控えています。桜のジャージへの思いはいかがでしょうか。

もちろん憧れはありますが、そこを見すぎてしまうと目の前のことが崩れていってしまうこともあると思うんです。一日一日、毎日の練習を頑張って、毎週の試合に全力を尽くすことを続ければ、その先のことを掴むことができると思っています。

ご自身の将来の夢、目標はいかがでしょうか。

現役を引退したらラグビーの指導者になって、中学や高校のカテゴリーの子どもたちにラグビーの可能性や自分の可能性を広げていきたいと思っています。教員になって、指導者として、よい選手、よい人間を育成していけたらなと思っています。

キャスターからひと言

内田選手と言えば、ひげがトレードマークです。かなりこだわって手入れをしているかと思いきや、「もともと口の周りにしか生えないんで、特にこだわっているわけではないんです。伸びたなと思ったら、普通にはさみで切っています」と答えてくれました。

ページトップに戻る