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  • 2024年6月17日

富士山 5合目にゲート設置 登山者数の管理や通行料徴収で 山梨県

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富士山の夏山シーズンが7月から始まるのを前に、山梨県側の5合目では6月17日、登山者数を管理するためのゲートが完成し、報道機関に公開されました。

富士山の山梨県側では、夜通しで山頂を目指すいわゆる「弾丸登山」などが問題となったことから登山者数の上限は1日あたり4000人とし、1人あたり2000円の通行料を徴収することにしています。

富士登山の現状や新システム導入の背景などを取材しました。

夏山シーズンへの準備

富士山の山梨県側では、夜通しで山頂を目指すいわゆる「弾丸登山」や、登山道にテントを張るなどのマナー違反が問題となったことから、山梨県は5合目にゲートを設置し、7月1日から▼登山者数の上限を1日あたり4000人とし、▼午後4時から午前3時までの間はゲートを閉めるほか、▼1人あたり2000円の通行料を徴収することにしています。

ゲートの設置工事は、6月13日から進められ、17日は2人の作業員が幅がおよそ8メートル、高さが1.8メートルほどのゲートに富士山の景観に配慮したこげ茶色の杉の板を貼り付けたり、鍵を取り付けたりして正午前に工事が終わりました。

県は19日、登山者が通行料の支払いを済ませていることを確認してゲートを通過するまでの流れや警備員の配置などについてリハーサルを行い、7月1日の山開きに備えることにしています。

山梨県富士山保全・観光エコシステム推進グループの大谷和生政策企画監は「ことしの富士山登山はルールが大きく変わる。登山を行う際はルールを確認した上で安全で快適な登山を楽しんでほしい」と話していました。

山梨県 “登山者数の上限や通行料の徴収”

山梨県は、富士山の環境保全や登山者の安全対策のため、ことしの夏山シーズンが始まる7月1日から、▼登山者数の上限を1日あたり4000人とし、▼1人あたり2000円の通行料の支払いを義務化することにしています。

こうした取り組みを始めるにあたり、県は現場での混乱を避けるため、新たな予約システムの導入を決め、運用が5月20日から始まっています。

新たな予約システムは、環境省、山梨県、静岡県が運営するホームページ「富士登山オフィシャルサイト」を通じて利用することができます。

具体的には、山小屋に宿泊するか、日帰りかを選択したあと、登山日と通行料などを支払う人数を確定したうえで、個人情報や決済の方法を入力します。

登山日の前日まで予約することができ、県はシステムを利用せずに当日訪れる登山者も想定し、予約枠は1日あたりの登山者数の上限4000人のうち、3000人分としています。

新たな予約システムは5月20日から運用を始めていて、7月1日から9月10日までの夏山シーズン中の予約を受け付けることにしています。

“登山者のマナー”問題に…

富士山の山梨県側の登山口、吉田ルートは去年7月から9月までの夏山シーズンの期間中におよそ14万人の登山者が利用しました。

登山者数が新型コロナウイルスの感染拡大前とほぼ同じ水準に回復するなかで、問題になっているのが登山者のマナーです。

夜通しで一気に山頂を目指す、いわゆる「弾丸登山」をする人や、登山道で仮眠したりゴミを捨てたりする人もいて、山梨県は、その対策としてことしの夏山シーズンが始まる7月1日から、登山できる時間や人数を制限することを決めました。

具体的には、標高2300メートルの5合目にゲートを設置して、登山者数の上限を1日あたり4000人とし、午後4時から午前3時までの間はゲートを閉めることにしています。

また、ゲートを通過する際には1人あたり2000円の通行料を徴収することにしていて、通行料を支払ったかどうかはリストバンドを身につけてもらい、確認することにしています。

新予約システムとは?

山梨県が新たに導入する富士山の通行予約のシステムは、環境省、山梨県、静岡県が運営するホームページ「富士登山オフィシャルサイト」から利用することができます。

通行予約をするページに進み、まず、▼山小屋に宿泊するのか日帰りなのかを選択します。

そして▼登山する日を選択したうえで、▼通行料などを支払う登山者の人数を入力して予約の購入画面に進みます。

そして、個人情報や決済の方法を入力すれば予約が完了し、登山当日にゲートを通過する際に使用する二次元コードが送られてきます。

この予約システムは、日本語のほか、英語と中国語に対応していて、登山日の前日まで予約を受け付けています。

また、このシステムでの予約は、任意となっていて、山梨県が定める1日あたりの登山者数の上限4000人のうち、システムを利用せずに当日訪れる登山者数の想定を除いた、1日3000人分の予約を受け付けることにしています。

一方、業者などが事前に大量に予約してしまうことを防ぐため、県がゲートを封鎖するような悪天候など以外で、自己都合でキャンセルした場合は、返金には応じないということです。

学校の修学旅行や障害のある人の登山については、通行料は免除されることになっていますが、これらについては新たなシステムを使った予約はできず、県は登山計画を提出する際に、あわせて登山者数を報告してほしいとしています。

長崎知事“登山者の利便性向上を図るため”

新たに予約システムを導入することについて、山梨県の長崎知事は「混乱やトラブルを最小限に抑えるとともに、登山者の利便性向上を図り、国内外の皆さまに安心して富士山に来ていただくため、通行予約システムを整備した。予約システムに登録することで人数規制の不安なく、登山計画を立てることが可能になるので積極的に利用していただきたい」というコメントを出しました。

なぜ2000円なの?

通行料を2000円とした根拠について、山梨県は▼ゲートの設置費や▼登山道やゲート付近の指導員の配置、そして▼広報活動といった必要経費を過去の年間平均の登山者数で割って算出したと説明しています。

この金額について長崎知事はことし2月の定例会見で「必要な経費、やるべきコストも含めて積み上げたもの」と説明したうえで、富士山の価値を踏まえれば妥当だという認識を示しています。

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