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2024年の大型連休も後半 もし旅行先・滞在先で災害に遭ってしまったら…

  • 2024年05月02日

いよいよ大型連休の後半、帰省や旅行などを計画している人も多いのではないでしょうか。能登半島地震も元日の発生で、帰省や旅行先で避難した人も少なくありませんでした。とはいえ、たくさんの備蓄品を持って旅行先に行くわけにもいきません。防災アドバイザーの高荷智也さんにポイントを聞きました。

ポイントは“もう1つ”

「どうしても最近、災害も多い状況ですので、旅行先の防災が気になる方は多いと思うんですが、あくまでも防災は主役ではなくて脇役だと思っていただきたいです」

高荷さんが強調したのは、防災専用の対策をやりすぎない、ということです。
例えば飲み物や食べ物を「もう1つ」追加するだけでももしもの時に役立ちます。おみやげのお菓子もいざという時は、非常食になります。その上で、車で移動する場合のアドバイスは、丸一日身動きがとれないことを想定して準備することです。たとえば水は500ミリリットル入りのペットボトルを1人当たり3本くらい。食料は3回にわけて食べられる量のおかしなどを積んでおくといいといいます。

防災アドバイザー 高荷智也さん
「3食ふだんの食料を積んでおいでもよいですが、なかなか難しいと思います。例えば、セリー状の栄養食品2食とビスケットで1人3食。これを家族分用意するというのを1つの目安としてお考えいただくというのがよいのではないでしょうか」

“手のひらサイズ”の防寒具や携帯トイレ

また、高荷さんが備えておいて損はないと言うのが「手のひらサイズ」の雨具や携帯トイレです。特に雨具は雨の際だけでなく、気温が下がった際の防寒具としても使えるので、重要だといいます。

「5月は時間帯によってはまだまだ気温が下がることがあり、雨で体がぬれたままだと命に関わることもあります。寒いときに上に1枚羽織る防寒具としても使えます」

雨具も携帯トイレのいずれも、今は安くて手のひらサイズの商品も出回っているということです。カバンなどに入れておくと旅行だけでなくふだんも役に立つと話していました。

“すきま時間”で情報収集を

モノだけではなくて情報収集も重要です。この時もポイントは「すきま時間」。電車に乗っている間や移動中のちょっとした合間にスマートフォンでハザードマップをチェックすることができます。国土交通省が作っている「重ねるハザードマップ」では土砂災害や津波などさまざまな災害のハザードマップを確認することができます。

「災害が発生した際に、『滞在先にとどまるべき』か『逃げるべきなのか』を事前に把握しておくことで行動しやすくなります」

また、ホテルや旅館に到着した時に、非常階段が自分の部屋から出てどちらの方向にあるのか把握しておくことも、いざという時に役に立つということです。ただ、「重ねるハザードマップ」も中小の河川などすべての災害を網羅しているわけではありません。また、スマホでの情報収集は入念にやりすぎる必要はなく、できる範囲で行うことが大切だということです。

防災アドバイザー 高荷智也さん
「防災で振り回されて、険悪なムードになってしまわないことが大事です。行きたいところに行く、やりたいことをやる。その上で、お金や手間をかけすぎない、無理をしすぎない防災を心がけてください」

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