センバツ 学法石川を実況アナがご紹介!

間もなく始まるセンバツ高校野球。東北からは、青森山田、八戸学院光星(青森)、学法石川(福島)の3校が出場します。去年秋の東北大会での取材やデータ、直前の最新情報を踏まえて、それぞれのチームについてご紹介致します。2回目の今回は、学法石川についてご紹介致します。

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学法石川(福島)充実の投手力で勝負!
かつて仙台育英(宮城)を率いた佐々木順一朗(ささき・じゅんいちろう)監督が就任して5年。去年秋、佐々木監督が「打撃中心。全員で協力して打つ伸びしろはあるが、試合を作れるピッチャーが出てきてほしい」と語っていたチーム。去年秋の東北大会では敗れた準決勝を含め4試合全てが接戦。3試合はそれぞれ失点を1にとどめるなど、東北大会では投手力の充実ぶりが目立った。投手陣では、背番号2の大栄利哉(おおさかえ・としや)投手が躍動。もともとキャッチャーだったが、去年秋の福島県大会で投手として頭角を現し、東北大会の準々決勝・金足農戦(秋田)で1失点完投。力のあるストレートとスライダーなどのコンビネーションでの投球。東北大会で、重要な準々決勝で大栄が完投勝利をあげた際、佐々木監督は、「200点、300点です。キャッチャーですから」と語るなど、そこまで本格的に投手として取り組んでいない中での投球だったと想像できる。それだけにひと冬超えてどんな投手に成長しているのか。冬場のトレーニングは、投手として9回を投げ切る体力をつけることを意識して行い、筋肉質な体に仕上がったとのこと。投手と捕手の練習を並行して行ってきた。投手陣では他に、佐藤翼(さとう・つばさ)投手も去年秋の東北大会では準決勝で8回1失点に抑えるなど好投。サウスポーからインコースをつける投球が特徴だ。

攻撃の方も、去年秋は大栄が中心。東北大会では全4試合で4番に入り、チーム最多のヒットをマークした。チーム全体を見ると、長打が目立つわけではなく、ヒットなどを連ねて得点を狙う。東北大会では1試合で5つの送りバントを決めるなど、場面によってはランナーをしっかり進めて、1点を確実に取りに行く姿勢がうかがえた。高い投手力を軸に、1991年以来の甲子園での勝利を目指す。

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実況アナが語る!“個が際立つガクセキ”
私は20年ほど前に福島で勤務していましたが、常に学法石川にはいい選手が揃っていて、福島県の大会ではいつも上位に入っていました。選手たちは高校卒業後、大学などでも活躍していたのが記憶に残っているほど、粒ぞろいで個が際立っている印象。「ガクセキ」という愛称と、あのブルーのユニフォームは、私の中では野球の強豪校という記憶しかありません。当時も甲子園に行っていた気がしていましたが、調べると甲子園に最後に出たのが1999年の夏。私がいた頃に甲子園には行っておらず、今回の甲子園は久々の出場というのが、意外でした。仙台育英での豊富な指導経験がある佐々木監督がチームを率いるようになって、私も注目をしてきた中での甲子園出場。個が際立つ強いガクセキに、佐々木監督がどんなアクセントを加えて甲子園で躍動するのか、今からとても楽しみです。

NHKでは、センバツ高校野球の試合の模様を、連日テレビやラジオで中継する予定です。大会が順調に進めば、学法石川は大会二日目(3月19日)の第三試合、群馬の健大高崎と対戦します。テレビやラジオで、学法石川の戦いをどうぞお楽しみ下さい!