第17弾

パラアーチェリー × うしおととら

もっと知りたい!パラアーチェリー

パラアーチェリーとは?

アーチェリーは、離れた的に向かって矢を放ち、その得点を競い合う競技です。ルールは一般のアーチェリー競技規則に準じていますが、障害の種類や程度に応じて一部ルール上の制限を緩和したり、用具を工夫したりすることが認められています。アーチェリーは、障害のある人が行うスポーツとして古い歴史を持ち、パラリンピックにおいては、1960年の第1回ローマ大会から正式競技として採用されています。


クラス分け

アーチェリー競技にはいろいろな種類の障害のある選手が参加し、その障害のレベルも一人ひとり異なります。そこでパラリンピックのアーチェリーにおいては、世界アーチェリー連盟(World Archery)が、アーチェリーをするための運動機能によって、選手を 3つのクラスに分けています。


リカーブとコンパウンド

多くのパラスポーツの個人種目では、障害によって分けられたクラスごと競技が行われますが、アーチェリーでは障害の重度なW1クラスを除いて、障害によるクラスではなく、使用する弓(リカーブボウとコンパウンドボウ)によって種目を分けています。

【リカーブボウ】
オリンピックのアーチェリーでも使用される一般的な弓。選手は自分の身体のサイズや筋力、障害に合わせて、自分専用にカスタマイズされた弓を使います。

【コンパウンドボウ】
弓の両先端に滑車がついていて、リカーブと比べて半分程度の力で弦を引くことができます。リリーサーという発射用の器具を使って矢を放ちます。


豆知識

【アーチェリーの見どころは?】
アーチェリーでは、集中を切らさずに、自らのルーチンを守り続ける精神力と、風向きを読んで1射ごとに微調整する繊細さが求められます。W2クラスとSTクラスが出場し、リカーブボウを使用して競う「リカーブオープン」では、狙う的は70m先にあります。さらに、10点満点を得られる中心円の直径はわずか12.2cmと、CDとほぼ同じ大きさですが、70m離れた位置からの大きさは米粒ほどです。肉眼では確認が難しいほどの小さな10点部分を次々と射抜く選手の技術には思わず息を飲みます。

【いろいろな射ち方】
選手たちは自分の障害に合わせた工夫をして競技しています。コンパウンドボウは半分程度の力で弦を引くことができるため、手に障害がある選手が口で引いたり、弓を足で支えたりして、残された機能を最大限に生かして矢を放ちます。