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佐賀 インタビュー キッズミュージカルTOSU代表 有馬治子さん

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  • 2023年10月18日

    鳥栖市を拠点に活動する子ども劇団「キッズミュージカルTOSU」が、地域文化の発展に貢献したとして「サントリー地域文化賞」を受賞しました。20年前に劇団を設立し、以来 代表 兼 事務局長として子どもたちを見守る、有馬治子さんにインタビューしました。

    サントリー地域文化賞受賞!

    (左)聞き手 猪原アナ    (右)代表 兼 事務局長 有馬治子さん
    猪原アナ

    地域文化賞受賞、おめでとうございます!

    有馬治子
    さん

    ありがとうございます。皆さんのおかげです。

    猪原アナ

    子どもたちも喜んでいるんじゃないですか?

    有馬治子
    さん

    みんな、大喜びです。
    卒業生からもSNSなどでたくさんメッセージをもらいました。

    今年で設立20周年!

    キッズミュージカルTOSUには現在、小学2年生から高校2年生まで35人が在籍しています。原則中学卒業と同時に退団していましたが、コロナの影響や、子どもたち自身の「ミュージカルを続けたい!」という強い要望を受けて、高校生まで対象を広げました。

    本公演の様子がこちら。

    卑弥呼を主人公にした記念公演
    衣装のほとんどは保護者やスタッフの手作り
    必ず全員が舞台に上がる
    猪原アナ

    すごく本格的で、レベルが高い演技で驚きました。

    有馬治子
    さん

    みんな、がんばっています。
    舞台に立って演技して、それをたくさんの人が見て下さるのがすごくうれしいみたいです。

    ミュージカルへの情熱

    稽古は毎週2回、2時間みっちり行います。年度末に1年間の集大成の本公演を行うために、どの生徒・児童も真剣です。

    新型コロナウイルスの流行により、最終学年(当時は中学3年生)の年に本公演が実施できない子どもが出る可能性がありました。そこで、有馬さんは、スタッフや保護者と一致団結して徹底した感染対策を行って、1年に1回は本公演ができるよう尽力したといいます。

    猪原アナ

    子どもたちにとって本公演はどういう舞台なんでしょうか?

    有馬治子
    さん

    1年かけて稽古しますから、仲間と作り上げる本番は大きな目標ですしミュージカルと向き合う原動力ですね。

    稽古の開始は午後6時半。30分前から来て自主練習に励む子もたくさんいました。稽古が始まると、全体練習を中心に課題をクリアするまで何度も何度も繰り返します。

    全体練習 ぴたっと揃うまで何度も繰り返す
    猪原アナ

    有馬さんも、毎回稽古に参加するんですよね。

    有馬治子
    さん

    私は演出などはできないので稽古に口出ししたりはしないんですが、やっぱり子どもたちの様子が気になって。きょうはちょっと元気がないなっていう時に、声をかけたりしています。

    と言いながらも、稽古を見る目は真剣そのもの。演出家の先生やスタッフと綿密に話し合います。

    稽古には毎回参加して子どもたちの様子を見守る
    有馬治子
    さん

    ただ見て、笑ってるだけなんですよ。

    猪原アナ

    有馬さんがいらっしゃると、稽古場の雰囲気が和んでましたよ。

    笑顔で子どもたちに声をかける有馬さん
    有馬治子
    さん

    私の方が元気をもらっているんです。

    劇団で活動する子どもたちに話を聞きました。

    猪原アナ

    どのお子さんも明るくて、かわいいですね。

    有馬治子
    さん

    楽しんで取り組んでくれているのが嬉しいですね。
    中には学校では不登校という子もいるんですが、そんなことを感じさせないくらい生き生きしています。
    仲間と一緒に1つの物を作り上げていくのが楽しいんでしょうね。

    活動の原点

    有馬さんがキッズミュージカルTOSUを設立したのは20年前。
    千葉県で見た子どもが中心のミュージカルに感銘を受け、地元鳥栖市でも子どもが活躍するミュージカルができたらと考えたのがきっかけでした。

    20年前の第1回公演の台本

    千葉県で見た公演の台本の著作権を島根県が持っていると聞き、島根まで3回通って台本や楽譜などを手に入れました。それを鳥栖市版に改良して、第1回の公演が実現しました。
    最初はこの2004年の公演一回限りのつもりで臨みましたが、大変評判が良く、その後20年、活動が続いています。

    猪原アナ

    20年間、大変なこともたくさんあったんじゃないですか?

    有馬治子
    さん

    舞台の公演は、会場を用意したり指導を先生にお願いしたり、いろいろと費用もかかります。資金集めのお願いのために当たって砕けろの精神で企業を600社ほど回りました。市役所にも週5日、つまり毎日通ったりもしました。みなさんよく理解して下さって、おかげさまでたくさんの協力が得られました。
    あっという間の20年でした。

    地域に根差した活気ある活動

    子どもたちは人前でパフォーマンスするのが大好き!
    猪原アナ

    受賞理由の一つが地域を元気にするとありますが、どんな活動を?

    有馬治子
    さん

    鳥栖市を中心とした各地のイベントやお祭りに参加しています。1年間で20回くらいは出ていると思います。

    猪原アナ

    地元の皆さんの反応はどうですか?

    有馬治子
    さん

    子どもたちがとっても元気で明るいから、皆さんにもとても喜んでいただいています。子どもたち自身も人前に出たり舞台に立ったりするのは大好きですから、喜んで参加しています。

    猪原アナ

    有馬さんの今後の目標は何ですか?

    有馬治子
    さん

    これからもできる限り続けていきたいです。私の方が子どもたちから遊んでもらっているような気持ちで楽しませてもらってますし、子ども達たちがやってみたいという目標があれば、それがかなえられるように全力で見守っていきたいと思っています。

    有馬さん、貴重なお話、ありがとうございました!
    稽古場にもお邪魔しましたが、本番さながらの緊張感で皆さんの本気が伝わってきました。どのお子さんも元気いっぱいで休憩時間も動き回っていて楽しそうでした。いろんな年代の、それぞれ違う学校の仲間と同じ目標に向かってがんばることも大切なことなんだなと思いました。

    キッズミュージカルTOSUの次の定期公演は、来年4月13日(土)と14日(日)に鳥栖市民文化会館で行われる予定です。

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