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アルビレックス新潟の試合を初実況!

シントトロイデン 伊藤涼太郎選手へのインタビューも
  • 2023年11月16日

プレッシャーを受け初実況

 アナウンサーの森田哲意です。
2023年11月11日(土)サッカーJ1「アルビレックス新潟 対 FC東京」の実況を担当しました。

 2023年8月に福岡から新潟に転勤してから初めてのサッカー中継。新潟局内にもアルビレックスサポーターが多く「アルビの試合よろしく勝たせてね!」「アルビサポはサッカー詳しいよ~」「ユニフォーム買ってないの?!」など様々な所からプレッシャーを受けました。皆さんに愛されるアルビレックスの試合を実況する喜びを感じながら、準備に全力を注ぎました。

 解説はお馴染みの宮澤ミシェルさん。中継前日には新潟ニュース610「ミシェルが斬る」で試合の見どころをお伝えしました。ミシェルさんとは何度もサッカーの現場でご一緒してきましたが、10年以上アルビの戦いを観ているだけあって、とても勉強になりました!
 試合の結果は・・・0対0の引き分け。押し込む展開が長かったアルビですが、ネットを揺らすことが出来ず。それでも放送後の控室でミシェルさんはこう話していました。

J2に落ちてしまって苦しい時期もあったなかで、よくここまでのチームをつくってきた。監督、選手、関係者、サポーターの力の結集だ!

伊藤涼太郎選手にインタビュー あの試合のことを聞く

 ハーフタイムには2023年6月までアルビレックスでプレーした伊藤涼太郎選手のインタビューもお伝えしました。中継を担当した熱狂的アルビサポーターのディレクターが「涼太郎のインタビューをハーフタイムに流したい!」という言葉ではじまった企画です。8月まで福岡で業務を行っていた私には伊藤涼太郎選手の、あの日の記憶が蘇ってきました。

 

帳付けノート 

 これはNHKのサッカーアナウンサーが付けている‘帳付け’と言われているノートです。簡単に言うとチーム・選手の成績を1試合ごとにまとめたものです。例えば「〇〇選手は先発だったのか、途中出場なのか、得点は決めたのか。チームで何本シュートを打ったのか、フォーメーションは?」など、ノートを開いた時すぐに分かるように、毎試合後2時間ほどかけてJ1全18チーム分を記入していきます。

 アルビレックス新潟は4月の第8節アビスパ福岡とホームで戦いました。当時、私は福岡局で勤務していて、もちろん新潟局に転勤するとは思っていません。この日は出勤していたものの、他の業務の関係で試合をリアルタイムで観ることは出来ませんでした。業務が落ち着いた時に「アビスパの試合、今ハーフタイムくらいかな」と思いネットで検索。‘前半終了 アルビレックス新潟0-2アビスパ福岡’これでアビスパの勝ちかな」と思いました。2点リードしていたから勝ったと思っただけではありません、アビスパはこれまで‘堅守’を武器に戦ってきたチームだからです。2020年J2からJ1に昇格した年はJ2最少失点。J1の舞台でも選手一人一人の‘あと半歩’の寄せでゴールを守り、J1でも屈指の守備力で戦ってきました。堅い守備はアビスパの代名詞。「2点のリードを逆転されないよな」そう考えて業務に戻りました。

 1時間近く経った後でした。試合はどうだったのかと思いネットで検索。‘試合終了 アルビレックス新潟3-2アビスパ福岡’嘘だろ?」思わず口に出ました。得点の欄には‘伊藤涼太郎、伊藤涼太郎、伊藤涼太郎’の名前。「アビスパから3点…」そう思いながら、帳付けノートには伊藤選手の所に赤字でマル。私の場合は複数得点の場合その上に数字を書いています。つまりハットトリックの場合は赤字で3。これまで書くことはほとんどありませんでしたが、その数字を伊藤選手に書くことになりました。

 新潟に異動が決まった時、すぐに思い浮かんだのはアルビレックス新潟。そしてアビスパとの試合のことでした。伊藤選手はベルギー1部に移籍してしまい、直接取材することはないだろうなと思っていましたが、オンラインでの取材が決まりインタビュー出来ることになりました。

森田

私は8月まで福岡でサッカーの実況をしていました。
アビスパとの試合は0対2から伊藤選手の3点で逆転勝ちでした。
あの試合の記憶は?

伊藤選手

アビスパらしさを前面に出されたゲームだったのでアルビレックスと自分のプレーができずフラストレーションがたまっていました。
何としてでも勝ってやるっていうのは最後の笛が鳴るまで思っていました。

 森田

ハットトリックについて言われたことはありましたか。

伊藤選手

すごいねって、サッカーをやってない友達にも言われたのでゴールの影響っていうのは大きかったです。最後まで諦めないという心が大事だなっていうのを伝えれたらじゃないかなと思います。

これから

 アルビレックスは今シーズンのJ1残留が決まりました。今シーズンのJ1での1桁順位はなるのか。また、来年はどんなサッカーをみせてくれるのか楽しみです。私が4年間取材したアビスパ福岡は先日Jリーグカップで優勝。クラブ初のタイトルを獲得しました。自分自身が関わってきたチームや選手が活躍するのは、この仕事をするうえでの楽しみです。アルビレックスとの試合で逆転負けを喫したのも、もしかするとチームが成長するために必要だったのかもしれません。これからも様々な瞬間を皆さんにお伝えしていきたいと思います。

初めてアルビレックスを取材したときの様子
  • 森田哲意

    新潟放送局 アナウンス

    森田哲意

    2023年8月から新潟局
    主にサッカーや陸上、ゴルフの実況を担当 これまで赴任した全ての県でJ2だったチームがJ1に昇格するという幸運に恵まれる


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