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『上中下越に佐渡(さぁ~ど~)ぞ!』新潟 粟島浦村

  • 2022年08月04日

粟島浦村

日本海の離島、粟島浦村は周囲23キロほどの小さな島。およそ230人の人が暮らしています。

名物はマダイやブリなどのおいしい海の幸。そして夕日やバードウォッチングが楽しめる大自然!

今回はこの小さな島に全国から集まってきた「しおかぜ留学」の子どもたち20人を放送で紹介しました。(是非、上の動画をご覧ください!)

こんにちは!

私が粟島浦村を初めて訪れた時、驚いたのは子どもたちの姿でした。村の人や観光客に分け隔てなく大きな声で「こんにちは!」とあいさつしてくれるのです。通りですれ違うたびに元気よくあいさつしてくれる子どもたちの姿に感銘を受け、「こんな清々しく気持ちのよい子どもたちを多くの視聴者の方に紹介したい!」と思いました。

取材を始めても強く印象に残ったのは素直で明るい子どもたちのいきいきとした表情です。子どもたちは、早朝6時と放課後の夕方に、8頭の馬がいる「あわしま牧場」を訪れ「朝飼い」「夕飼い」と呼ばれる馬の世話をしています。「育ちざかりの年代だと早起きはつらくないかな?」と思って話を聞いてみても子どもたちから返ってくるのは「つらくはない」という言葉ばかり。

毎日馬を世話して、家族のように触れ合うこの環境のおかげで生活に張りが生まれ、勉強や農作業のお手伝いなど島で暮らす原動力になっているんだそうです。

泣き出す子どもたち

今回の取材中、一頭の馬が体調を壊し子どもたちが心配のあまり泣き出す場面に遭遇してしまいました。その時私は一日の作業を終え、室内で日記を書く子どもたちの様子を撮影していたのですが、馬房の方に戻ってみるとただならぬ雰囲気になっていることに気づきました。3人くらいの子ども達がすでに泣きだしており、最初は子どもたち同士でけんかして泣いているのかと思い聞いてみると、馬の「タマユキ」の具合が悪くなってエサを食べられなくなってしまったとのこと。1週間ほど前からお腹が張り、足の筋肉も腫れて体調が悪かったのですが、この日は大好物の黒糖も食べることができなかったことから心配のあまり泣き出してしまったそうです。この時は結局、大事に至らずに済んだのですが、涙を流しながら馬の回復を祈る姿や、次の日、体調が回復した馬に抱き着きうれしさに堪えきれない様子に「これだけ馬のことが大切で、かけがえのない存在になっているのだ」と痛感させられた瞬間でした。
(石﨑尚史)

声をそろえて唱える言葉

今回はいつものスタジオを飛び出して粟島浦村にお邪魔しました! 
子どもたちは本当にかわくて、素直でまっすぐ。メインの活動としている馬の世話を始め、漁や農家の手伝いなど何事にも一生懸命で、目を輝かせながら取り組んでいました。子どもたちが毎日 声をそろえて唱えている言葉。「チーム粟島 気づき 気配り 思いやり」

この言葉通り子どもたちが、皆で協力し、声を掛け合いながらお互いを思いあって活動している様子が印象的でした。取材を通して常に感じたのは、村全体に温かくて優しい空気が流れていること。その根幹は「『しおかぜ留学』の子どもたちの存在なのだなぁ」と思います。

大漁旗で「また来てね」

VTRでも島の見送りの光景をご紹介しましたが、私が帰る日も、子どもたちが大漁旗を振りながら見送りに来てくれました。子どもたちが、小さな体で旗を振り、大きな声で「また来てね」「体に気を付けてね」と叫ぶ姿は、本当に感動的で、自然と涙があふれていました。人と人との繋がりの大切さを改めて感じ、ほんの数日でしたが、島の皆さんと同じ空間にいられたことがとても幸せでした。
粟島の皆さんありがとうございました!
(石井由貴)

雄大な自然とすてきな子どもたち、温かい島の人たちが暮らす島、粟島浦村へさあどうぞ。


 

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