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新潟で開催 G7財務相・中央銀行総裁会議 【随時更新】

会議は閉幕・佐渡ツアーやECBラガルド総裁インタビューも
  • 2023年05月15日

5月11日から13日の日程で新潟で開催されたG7財務相・中央銀行総裁会議は13日閉幕し共同声明が採択されました。事前準備や共同声明の内容、歓迎の動きなどをまとめています。

5/14 報道関係者が佐渡ツアー

13日に閉幕したG7の会議にあわせて関係者に世界文化遺産への登録を目指す「佐渡島の金山」について知ってもらおうと、14日、佐渡市で史跡などをめぐるツアーが開かれました。

ツアーには国内外の報道関係者6人が参加し、朝フェリーに乗った参加者たちが佐渡市の両津港に到着しました。

参加者たちは、はじめに佐渡の金銀山の歴史や生産技術を学ぶことができる施設を訪れたあと
金銀山を管理していた佐渡奉行所などの周辺を散策しました。

そして、金の採掘が行われていた「史跡 佐渡金山」に残る江戸時代の坑道「宗太夫坑」を訪れました。

参加者はガイドから、▼坑道には金を掘る人だけではなく、作業の妨げとなる水をくみ上げる人や落盤を防ぐ人がいたこと、▼金の採掘の際に「やわらぎ」と呼ばれる神事が行われていたことなどを紹介され、興味深そうに展示を眺めていました。

ツアーに参加した海外メディアの30代の男性は「非常に興味深く、とてもよかったと思います。良い天気で、緑も美しく、訪れることができてよかったです」と話していました。

ツアーを企画した新潟市2023年G7サミット推進課の小林夏那恵さんは「楽しんでくれていたようで、企画した私たちもとてもうれしくなりました。魅力をぜひ伝えてほしいです」と話していました。

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欧州中央銀行 ラガルド総裁単独インタビュー
日本の女性参画の現状について発言も

NHKはG7の会合にあわせて来日したヨーロッパ中央銀行のラガルド総裁に単独インタビューしました。(取材は5月11日)

ヨーロッパ中央銀行はG7の会議に先立って5月4日の理事会で、7回連続となる利上げを決めましたが
利上げの幅はこれまでの0.5%から0.25%に縮小しました。

これについて、ラガルド総裁は「0.5%から0.25%へとスローダウンはしたものの、ECBはインフレと戦う旅をしており、その戦いは終わっていない。中期的に2%の物価目標を達成するという十分な確信が持てて初めて戦いは終わる」と述べ、インフレを抑えるため、必要に応じ今後も利上げを続ける考えを示しました。

また、アメリカで相次ぐ銀行の経営破綻はSNSの投稿などをきっかけに急速な預金の流出が起き、
デジタル時代の預金の取り付けという意味で「デジタル・バンク・ラン」とも呼ばれます。

ラガルド総裁は、「銀行の破綻から学ぶべき教訓や事態の進展の速さにおいてソーシャルメディアがどのような役割を果たしたかについて検討することになるだろう。規制の強化や国際協力の必要性を感じたら、それを議論し、合意を目指すことになる」と述べました。

4月に就任した日銀の植田和男総裁については、「新しいリーダーシップのもとで金融政策の強みと弱みを理解するため、多角的レビューの実施を決めたことは非常に賢明だったと思う。物価の安定を維持するため、最善の方向性を導き出したと考えている」と述べました。

一方、ラガルド総裁は女性の社会参画について積極的に活動しています。

インタビューでは日本の女性参画の現状に関連し「女性は才能、エネルギー、能力、知性の宝庫だ。ふさわしいチャンスが与えられれば、職場はもっと良くなるはずだ。日本は家族や社会、政治などさまざまなレベルでこの問題に直面している。なぜ女性が才能を発揮できないのか、なぜ意思決定に参加できないのか、改めて向き合う必要がある」と述べました。

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5/13 鈴木大臣「初めて新潟のこと知った大臣も」

鈴木大臣は、「3日間の率直な意見交換を経て、広島サミットにつながる多くの具体的な成果で合意できた。多くの国際的な課題を前にG7が結束して対応できたことは大きな成果だ」と強調しました。

また、途上国や新興国も含めてクリーンエネルギーのサプライチェーン=供給網に関する新たなパートナーシップの立ち上げで合意したことについて「パンデミックを通じて、サプライチェーンが集中していることの弊害が分かった。経済安全保障の意味合いからも これから発展する幅広い国々を支援することは、われわれの利益にもつながる」と述べました。

その上で鈴木大臣は、金融システムの安定に向けた取り組みについて、「アメリカの銀行破綻で明らかになったように、SNSで信用不安が瞬時に広がり、24時間いつでも預金が引き出され、資金流出が起きるように環境が大きく変わっており、各国が共通課題として認識した。FSB=金融安定理事会などで教訓を棚卸しして、金融システム強化のための優先事項を検討したい」と述べました。

そして開催地の新潟については「新潟の皆様から本当に温かいご協力を頂き、感謝を申し上げたい。G7の大臣や中央銀行総裁の中には初めて新潟という名前を知ったという方もいたが、新潟の食事や酒、花火などのイベントを心から楽しんで頂くことができた」と感謝の意を示しました。

5/13 植田総裁「先行きに注意が必要」

鈴木大臣とともに議長として会議に臨んだ日銀の植田総裁も会見に同席し、「最近の経済指標をふまえると世界経済は底堅く推移している。ただ、会議では、世界的なインフレ圧力や各国の中央銀行の利上げが続く中、回復が鈍化していることに加えて、一部の金融機関をめぐる動きが重なって、先行きに注意が必要だという指摘があった。引き続き今回の事例を検証しつつ、適切に規制・監督の対応をしていきたい」と述べました。

5/13 共同声明採択「金融システム強じん性維持へ適切に行動」

新潟市で3日間にわたって開かれたG7=主要7か国の財務相・中央銀行総裁会議は13日閉幕し、アメリカで相次いだ銀行破綻をふまえ、金融システムの強じん性を維持するため適切に行動する用意があるとする共同声明を採択しました。

共同声明では、ロシアの侵攻が長期化する中、ウクライナへの揺るぎない支援を再確認し、経済制裁を回避するようなロシアのあらゆる試みに一致して対抗するとしています。

また、世界経済の先行きへの不確実性が高まる中、引き続き警戒し、機動的で柔軟な政策対応をとる必要があるとしています。

今回の会議では、アメリカで相次いだ銀行破綻を教訓に、SNSを介して情報が拡散し預金が急速に流出するといったデジタル時代のリスクをふまえた議論も行われました。

声明では、今の金融システムが強じんだとの認識に立った上で、グローバルな金融システムの強じん性を維持するために適切な行動をとる用意があるとしています。

また、クリーンエネルギーにとって重要な製品のサプライチェーン=供給網を早急に強化すべきだとして途上国や新興国を含めた新たなパートナーシップを年内に立ち上げる計画を掲げています。

議長国の日本は、積み上げた成果を首脳レベルで議論する来週の広島サミットにつなげるとしています。

5/12 ウクライナ犠牲者追悼の花火

G7の会議にあわせて、12日午後8時前、信濃川の河口付近から花火が打ち上げられました。

長岡市で毎年打ち上げられている長岡空襲が始まった時間にあわせて犠牲者を悼む白一色の花火です。

続いて参加各国の国旗を表現した花火などが合わせて約3分間にわたって打ち上げられ、新潟市の夜空を彩りました。

花火にはロシアによるウクライナへの軍事侵攻で亡くなった人たちへの追悼や世界の恒久平和への祈りが込められ、海外メディアの関係者らが静かに見入っていました。

放送した動画はこちら

5/12 プレスセンター 新潟名物グルメをアピール

報道関係者が集まるプレスセンターでは12日、新潟の名物グルメが並びました。

「ふのりそば」や。

笹団子や「タレかつ丼」に。

さらに、中華麺にトマトソースがかけられたご当地グルメも。

食事の提供がはじまると、海外メディアの記者たちが次々と訪れ、「新潟の味」を楽しんでいました。

ふのりそばを味わった、海外メディアの記者は。

そばはしょうゆの風味がとても美味しい。関係者のツアーにも参加して、港町の風景や「古町芸妓」の踊りが素晴らしかった。

5/12 新興国ともサプライチーン強化など議論

2日目の午後にはインドや韓国などG7以外の国も加わった拡大会合が開かれ、サプライチェーン=供給網の強じん化に向けた新たな枠組みや途上国の債務問題などをテーマに議論しました。

会議は13日、最終日を迎えます。

5/12 2日目始まる 金融システムの強化など議論

12日の会議ではアメリカで相次いだ銀行破綻を教訓にデジタル時代のリスクをふまえた議論が行われています。

一連の銀行破綻では、SNSを介して経営情報が拡散したことをきっかけにインターネットバンキングで預金を引き出す動きが加速。金融不安が増幅する事態となりました。

会議では、「現状の金融システムは強じんである」との認識に立った上で、「デジタル時代の取り付け」といった新たなリスクにどう対処し、金融システムの強化をはかるかを議論します。

その上で「金融機関は流動性の高い資金を確保することが重要だ」という考え方を示し、G7として
各国の金融当局でつくるFSB=金融安定理事会に対し、金融機関への監督や規制のあり方を早急にとりまとるよう求める方針です。

屋外でフォトセッションも実施

一方、午後に開かれる拡大会合にはインドや韓国などG7以外の国も加わり、サプライチェーン=供給網の強じん化に向けた新たな枠組みや途上国の債務問題などをテーマに議論します。

議長国の日本としては、今回の会議で成果を積み上げ、来週の広島サミットにつなげられるかどうかが
問われることになります。

5/11 初日の議論終わる

会議は、11日午後6時すぎに開幕し、日本からは鈴木財務大臣と日銀の植田総裁が出席しました。

初日の会議ではウクライナへの軍事侵攻が長期化する中、G7が結束してロシアへの経済制裁の実効性を高めるとともに、ウクライナへの揺るぎない支援を続ける方針を確認したとみられます。

会議にはウクライナのマルチェンコ財務相もオンラインで参加しました。

続いて夕食をとりながらの「ワーキングディナー」という形式で、世界経済をテーマに議論し、金融引き締めやアメリカで相次いだ銀行破綻が世界経済や金融市場に及ぼす影響について話し合いました。

初日の会議は午後9時前に終了しました。

12日はインドや韓国、それにアフリカ東部の島国でAU=アフリカ連合の議長国を務めるコモロなどを招待し、新興国や途上国などが直面する課題についても議論を深めます。

G7の枠にとらわれず、「グローバル・サウス」と呼ばれる新興国や途上国などとの連携を強化するねらいがあります。

議長国の日本としては、今回の会議の成果を来週開催されるG7広島サミットにつなげたい考えです。

5/11 ウクライナ犠牲者追悼の花火を披露へ

長岡市では毎年8月1日、長岡空襲が始まった時間にあわせて犠牲者を悼む白一色の花火を打ち上げています。

この花火が会議の開催にあわせて12日の夜、新潟市で打ち上げられ、戦闘が続くウクライナの犠牲者への追悼の気持ちをあらわすことになりました。

関係者によりますと、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻での犠牲者への追悼と平和への祈りが込められているということです。

この花火を製造している「嘉瀬煙火工業」の嘉瀬晃さんは「この花火は、花火師の父が亡くなった戦友のためにもう戦争はしてほしくないという願いを込めて打ち上げたものです。平和への強い思いを込めた花火をこのような場で打ち上げてもらうことができるのはとても光栄でありがたい。世界的な会議とあわせて平和を願うきっかけにしてもらえたらと思います」と話していました。

ニュースの動画はこちら

5/11 G7会合始まる 食や文化で歓迎

会議は11日午後6時すぎから新潟市中央区の朱鷺メッセで始まりました。

11日午後、日本の鈴木財務大臣と日銀の植田総裁がアメリカのイエレン財務長官やFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長などを出迎えました。

会議は13日までの3日間▼アメリカで相次いだ銀行破綻が世界経済や金融市場に及ぼす影響や▼ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナへの支援▼それに途上国の債務問題などについて議論が行われます。

新潟市や県は歓迎のレセプションで県内産の食材を使った料理や地酒をふるまいました。

また、新潟を訪れた各国の関係者や海外メディアに地域の歴史や文化に触れてもらうツアーも用意していて、この機会をとらえ県の食や文化を世界にアピールしたい考えです。

5/11 鈴木財務大臣 1300億円規模のウクライナ支援表明

鈴木財務大臣は、会議で議論されるウクライナへの支援について、「これまでの財政支援の成果を確認しつつ、開発金融機関との連携強化やウクライナからの避難民の受け入れなど、周辺国支援の議論も行いたい」と述べました。

その上で、「周辺国支援としてウクライナの難民受け入れや、日本企業の投資促進などのため、JBIC=国際協力銀行による10億ドル規模の資金動員を行うことを表明する」と述べ、ウクライナに対し、日本円で1300億円規模の支援を打ち出すことを明らかにしました。

また、鈴木大臣は、会議ではアメリカで相次いだ銀行破綻をふまえた対応もテーマになるとして、「SNSやインターネットバンキングの発達など、金融分野を取り巻く環境の変化をふまえて、金融システムのさらなる強化に向けた議論を行っていきたい」と述べました。

その上で鈴木大臣は「今回の会議ではG7の結束をより強固にして国際協調を加速させ、具体的な成果を取りまとめて広島のサミットにつなげていきたい」と述べ、5月19日に開幕するG7広島サミットに向けて議長国として議論をリードしたいという考えを示しました。

5/11 日銀植田総裁「金融問題で連携を密に」

日銀の植田総裁は、会議が開幕するのを前に記者団の取材に応じました。

このなかで植田総裁は、2023年3月以降アメリカで相次いだ銀行破綻をふまえたいまの金融情勢について、「欧米の金融当局の対応が素早かったこともあって、足もとはマーケットも金融システムも落ち着いた動きになっている」と述べました。

そのうえで植田総裁は、「今後に向けて不安定な動きがないかどうか、 参加国の皆さんはいろいろ
考えていると思う。ここまでの動きを振り返り、意思疎通を密にして確認できるところは確認しておきたい」と述べ、金融システムの強化に向け、各国当局などとの連携を密にして課題などを確認したいという考えを示しました。

5/10 会場で受け入れ準備進む

会場となる新潟市の朱鷺メッセには取材の拠点となるプレスセンターが設けられ、関係者を受け入れる準備が進んでいました。会議を翌日に控えた10日、センターを下見に訪れる報道関係者の姿もありました。

プレスセンターには作業をするスペースのほか新潟県の魅力をアピールするブースも設けられ、政府が世界文化遺産の登録を目指す「佐渡島の金山」をはじめ、県内各地の名所を紹介するパネルが展示されています。

また、新潟の食で歓迎しようと、県産のお菓子や日本酒などを無料で振る舞うブースも設けられていました。

5/10 11日から開催 テーマは? 
急速な預金流出などリスク対策へ

今回のG7の財務相・中央銀行総裁会議はどのようなテーマで議論されるのでしょうか。

会議では、アメリカで銀行の破綻が相次いだことを教訓にデジタル時代に金融システムが直面する
新たなリスクや課題について議論します。

アメリカの銀行破綻では、SNSを通じて情報が拡散し、急速に預金が流出したことが銀行経営への懸念が強まるきっかけとなったことから、会議では金融監督や規制のあり方について議論し、金融システムの強化策を検討することにしています。
関連記事はこちらから→https://www3.nhk.or.jp/news/special/stockmarket/

今回のG7では、新興国や途上国も加わる拡大会合も開かれ、債務問題や経済安全保障などをテーマに議論します。

このうち、経済安全保障の分野では、クリーンエネルギーに不可欠な製品などのサプライチェーン=供給網の強じん化をはかるため、途上国や新興国と連携する新たなパートナーシップの立ち上げに各国が合意する方向で調整しています。

新興国などがこうした製品を安定的に供給できるようにして特定の国に取り引きを依存するリスクを軽減するねらいがあり、日本としては、こうした新たな仕組みづくりを成果につなげたい考えです。

新潟市内では警戒態勢が強まっています。

会場周辺の道路ではあすから自動車や自転車、歩行者に対する検問や交通規制が行われ
混雑が予想されることから、県警察本部は▼マイカーの乗り入れの自粛や▼公共交通機関の利用を呼びかけています。

JR新潟駅や新潟空港、それに佐渡汽船ではコインロッカーやゴミ箱が使用できなくなります。

また、第9管区海上保安本部は、会場周辺の水域で船への立ち入り検査を行うことにしています。

警察や海上保安本部は市民に対し不審者や不審物を見つけたらすぐに通報するとともに、検問などへの協力を呼びかけています。

5/2 上越市の水族館でもG7~ゲンゲのサミット~

G7の財務相・中央銀行総裁会議にちなんで上越市の水族館が上越市立水族博物館「うみがたり」では
ローマ字で書くとGで始まる深海魚ゲンゲを7種類集めて展示しています。

4月29日から行っているこのイベント。

ローマ字で書くとGで始まる深海魚ゲンゲを7種類集め、「G7 ~うみがたりのGenge7」と題して展示しています。

ゲンゲ

ゲンゲは主に日本海でとれ、このうち「ノロゲンゲ」はゼラチン質で覆われているのが特徴で、味がよく、天ぷらなどで食べるとおいしいということです。

訪れた人たちは「オロチゲンゲ」や「クロゲンゲ」などあまり見ることがない魚を説明を読みながら
見ていました。

十日町市から来たいう人は「ふだんゲンゲについて知る機会がないので面白い取り組みだと思います。
水族館で『G7』ということばを聞くと思わなかった」と話していました。

村上真衣さん

上越市立水族博物館で広報を担当する村上真衣さんは「G7開催に合わせ、マイナーな魚について知ってもらおうと思い、展示しました。地元の食文化やかわいいゲンゲたちに関心を持ってもらいたい」と
話していました。

G7にちなんだゲンゲの展示は5月12日まで行われています

4/28 古町芸妓や地酒でおもてなし

新潟市の中原市長は28日の定例の記者会見で、財務相・中央銀行総裁会議にあわせたおもてなしの取り組みを明らかにしました。

それによりますと参加する各国の代表団の歓迎レセプションではのどぐろの握りなど県内産の食材を使った料理や県内の酒蔵の地酒をふるまい、新潟の食の魅力をPRすることにしています。

また、式典で古町芸妓の踊りや新潟市出身で津軽三味線の史佳さんの演奏を披露し、新潟の文化も世界にアピールしたい考えです。

さらに会場で政府が世界文化遺産の登録を目指す「佐渡島の金山」のパネル展示なども行うほか、JR新潟駅に県民の歓迎のことばを集めたメッセージボードを掲示します。

中原市長は「限られた時間の中で新潟の良さをPRしたい。日本海側の拠点としての新潟市の魅力を各国の出席者に実感してほしい」と話していました。

4/27 「緊張感を」警備部長が指示

会場とその周辺では県警察本部の警備部隊による警戒が行われていますが、開催まで2週間となり、
27日、倉石浩之 警備部長が現場を訪れました。

隊員16人を前に倉石警備部長は「ひとりひとりが緊張感をもち積極的に声をかけ合って業務を遂行するよう」改めて指示しました。

4月、和歌山市で選挙の応援に訪れていた岸田総理大臣の近くに爆発物が投げ込まれた事件もあり隊員たちは引き締まった表情でパトカーなどに乗り込み、警戒活動へ出発しました。

県警察本部サミット対策課の大滝勝己 課長は、「国内外の警備情勢は非常に厳しいものがあるが警察一丸となってぬかりのない警備を行いたい」と話していました。

4/25 円安や円高って?小学生が経済を学ぶ

新潟市はG7の財務相・中央銀行総裁会議が市内で開かれるのを前に、子どもたちの関心を高めようと
小中学校でG7に関する授業を行っています。

4月25日は新潟市秋葉区にある荻川小学校で授業が行われ、6年生の児童約90人が参加しました。

山﨑有希さん

授業では講師を務めるファイナンシャルプランナーの山﨑有希さんが、G7の参加国の構成について説明したほか、今回の会議では世界経済や気候変動などについても話し合われると説明しました。

続いて山﨑さんは「円安」や「円高」の意味のほか、景気はいい状態とそうでない状態を繰り返すことなどを話していました。

授業を受けた6年生の男子児童は「授業を受けるまで知らなかったG7のことが分かりました。円とドルの関係も分かりました」と話していました。

また女子児童は「円安と円高のことが分かったので、帰ってお母さんにも教えたいです」と話していました。

4/24 “サーモンシチュー” 各国の料理を給食に

会議が開かれるのを前に、新潟市では参加する各国への理解を深めてもらおうと小中学校や幼稚園などの給食で各国の料理を提供する取り組みを行っています。

このうち、新潟市中央区の市立万代長嶺小学校では24日、カナダで親しまれている「サーモンシチュー」や、メープルシロップを使った焼き菓子などが給食に出され、6年生が、学校を訪れた新潟市の中原市長と一緒に食べました。

給食では市長が児童から「G7の会合が新潟で行われることが決まってどんな気持ちでしたか」と問われ、「うれしかったです。みなさんもどんな会議になるかぜひ注目してみてください」と応じる場面もありました。

男子児童は「サーモンシチューは初めて食べましたが、まろやかでおいしかった。G7でどんな話がでるか関心があるし、いずれ参加国にも行ってみたい」と話していました。

この取り組みは5月まで行われ、イギリスの「フィッシュ&チップス」やドイツの「ライ麦パン」などを使った料理が提供されることになっています。

中原市長は記者団の取材に、「身近な給食をきっかけに子どもたちが世界に目を向けるきっかけになってほしい」と話していました。

「ごちそう様でした!」

4/22 市民が清掃活動

G7の会議に、新潟市は各国の政府関係者と報道関係者、合わせて1000人程度が訪れると見込んでいます。

これを前に、新潟市が会場周辺の清掃活動を呼びかけ、市民のボランティア約400人が応募しました。

22日、活動が行われたのは▼萬代橋から朱鷺メッセまでの信濃川の川岸と▼JR新潟駅の南口です。

このうち、信濃川右岸の万代島緑地では家族連れや専門学校生などがトングとゴミ袋を受け取り、植え込みの中やベンチの下などふだん目につきにくい所に落ちているゴミを熱心に拾っていました。

2歳の息子と参加した男性は「いい天気なので気持ちがいいです。海外の要人が集まる機会はなかなかないので、思い出に残ってほしいです」と話していました。

また、別の男性は「きれいになってます。新潟はいい街だなって見てもらいたい」と話していました。

佐藤伸一課長

新潟市廃棄物対策課の佐藤伸一課長は「多くの人が参加してくれてすみずみまできれいになりました。海外から来る人にきれいな街、新潟をアピールしたい」と話していました。

4/21 検問・交通規制へ協力呼びかけ

会議に伴って会場の「朱鷺メッセ」周辺の道路では検問や交通規制が行われるほか、海上では船舶への立ち入り検査などが行われることになっています。

県警察本部のHPより 赤色の「通行制限路線」では検問など実施

21日は会場に近い佐渡汽船のターミナルに警察官や第9管区海上保安本部の職員ら約10人が出て利用客にチラシを配り、協力を呼びかけました。

新潟港周辺では会議に伴って渋滞が予想され、警察官らは会議の開催を周知するとともに、「ご協力お願いします」などと声をかけ、交通規制が行われることなどを説明していました。

会議に向けて警察は、▼自転車や歩行者に対しても検問を行うことや▼マイカーの乗り入れ自粛と公共交通機関の利用、そして第9管区海上保安本部は、▼会場周辺での船の航行の自粛や、▼不審な船を見つけた際の118番通報などを呼びかけています。

4/19 各国の関係者向けプログラム 佐渡関連ツアーも

G7の財務相・中央銀行総裁会議で事務局を務める新潟市は参加各国の関係者や海外メディアに地域の歴史や文化に触れてもらおうと7つのプログラムを用意しました。

G7新潟財務大臣・中央銀行総裁会議開催推進協議会 HPより

このうち佐渡市を訪れるツアーでは日本政府が世界文化遺産への登録を目指す「佐渡島の金山」に関連する史跡をめぐるもので、江戸時代の坑道「宗太夫坑」や「佐渡奉行所跡」などをガイドと一緒に回ります。

また、「燕市産業史料館」で金属加工業の発展の歴史を学んでもらうほか、小千谷市の「錦鯉の里」や
長岡市山古志地区の棚田、新潟市の「北方文化博物館」などで地域の文化を体験してもらう計画です。

新潟市はすでに参加各国の大使館を通じて一連のプログラムを伝えたほか、海外メディアにも順次案内を出して参加者を募ることにしています。

G7とは?

G7は日本のほかフランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、カナダの7か国とEU=ヨーロッパ連合が参加する枠組みです。

7か国の総称としての「Group of Seven」を意味していて、新潟市で開かれる会議には▼各国の財務相や▼金融政策の舵取りを担う中央銀行の総裁などが出席します。

G7の財務相・中央銀行総裁会議は4月もアメリカのワシントンで開かれ、この時は▼欧米で広がった金融不安をめぐる先行きへの不透明感や▼ウクライナ情勢を受けたロシアへの経済制裁などについて意見を交わしました。

新潟市での会議は5月11日から13日の日程で朱鷺メッセを会場に開かれ、こうした課題について議論を深める予定で、G7がどのようなメッセージを打ち出すのか注目されています。

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