4月の鉱工業生産指数 2か月連続上昇
コロナ拡大前の水準上回る

2021年5月31日

企業の生産活動を示す4月の鉱工業生産指数は、2か月連続で前の月を上回りました。海外需要の増加を背景に発電用の蒸気タービンや車載用の蓄電池などの生産が増えたことが主な要因で、新型コロナウイルスの感染が拡大する前の水準を上回りました。

経済産業省によりますと、4月の鉱工業生産指数の速報値は、2015年を100とした指数で99.6となりました。

新型コロナウイルスの感染が拡大する前の2020年1月の99.1を上回り、2か月連続の上昇となりました。

15業種のうち12の業種が上昇し、海外需要の増加を背景に発電用の蒸気タービンや、車載用の蓄電池、それに半導体の製造装置の生産が増えたことが主な要因です。

また、主な製造業の今後の生産活動を予測する指数は5月は1.7%の低下が見込まれる一方、6月は5%の上昇が見込まれています。

こうしたことから経済産業省は、企業の生産活動について「持ち直している」という基調判断を維持しました。

経済産業省は、「企業の生産は回復傾向にあるが、世界的な半導体不足の影響や変異ウイルスの感染拡大などが懸念され、引き続き、生産の動向を注視したい」としています。