2020年12月の経常収支
1兆1656億円の黒字

2021年2月8日

日本が海外との貿易や投資などでどれだけ稼いだかを示す2020年12月の経常収支は1兆1656億円の黒字となりました。中国向けの輸出増加などにより、経常収支の黒字額は前の年の同じ月の2倍以上になりました。

財務省が2021年2月8日に発表した国際収支統計によりますと、2020年12月の経常収支は1兆1656億円の黒字で、前の年の同じ月の2倍余りとなりました。黒字額の増加は4か月連続となります。

これは、原油価格の下落で輸入が減少した一方、中国向けの輸出が増えたことなどから「貿易収支」が9651億円と、黒字額が大幅に増えたことが要因です。

一方「旅行収支」は、新型コロナウイルスの影響で外国人旅行者の数が大きく落ち込んでいることから前の年の同じ月より87%少ない287億円の黒字にとどまりました。

このほか、日本企業が海外の子会社から受け取った配当や利子などを含む「第一次所得収支」は6492億円の黒字となりました。

また2020年1年間の経常収支は17兆6976億円の黒字でしたが、外国人旅行者の大幅減少などを背景に、黒字額は2年ぶりに前の年を下回りました。