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レッドサラマンダーも登場!愛知のすごい!消防署

  • 2023年08月10日

「東海すごいぜ!」、今回は愛知県の消防署についてお伝えします。
岡崎市にある水陸両用の「レッドサラマンダー」や、トンネル火災などで活躍する豊田市の「排煙電源車」を紹介。
消防車や救急車をすぐそばで見ることができる豊明市の「劇場型消防署」など、夏休みに見学に行けるすごい!消防署を取材しました。
(NHK名古屋 リポーター 浦野莉恵)

水陸両用の消防車!レッドサラマンダー

岡崎市消防本部には、全国で2台ないすごい!消防車があります。
その名も「レッドサラマンダー」。
2013年日本で初めて岡崎市に配備された水陸両用の消防車です。

岡崎市消防本部 鈴木将人さん
「こちらのクローラーが土砂災害現場や荒れ地、ガレ場などをしっかりこのクローラーがつかむことによってどんな場所でも進むことができます」

クローラーと呼ばれるゴム製のキャタピラーで、がれきの山もなんのその。
これまで2017年の九州北部豪雨や、2018年の西日本豪雨など全国の災害現場に出動しています。

さらに水の中でもグイグイ進みます。
走行可能な水位は1.2メートルまで。
ことし6月、記録的な大雨となった際には、地元の岡崎市で浸水した住宅や車から男女6人を救助し、注目されました。

車内には、ドアが開かないことを想定して、天井からも出入りできるという工夫も施されています。

なぜ、こんなすごい消防車が岡崎にあるのか聞いてみました。

岡崎市消防本部 鈴木将人さん
「岡崎市は日本の真ん中にありまして、災害が発生したときに全国各地に出動がしやすい。また内陸部のため津波の被害を受けにくいので岡崎市に配備されたといわれています」

巨大な扇風機!豊田市の排煙電源車

つづいては、豊田市にあるすごい!消防車です。
そびえ立つ巨大な扇風機が特徴の「排煙電源車」です。

トンネルや建物内など煙がこもる火災現場で活躍します。
2005年、猿投山トンネルの完成に合わせて、「排煙電源車」を配備。
水と風を同時に送れる大型扇風機がついた消防車は、豊田市が全国で初めて導入したということです。

さらに豊田市には、リモコンで動く最新式の排煙車もあります。
サイズは、従来のおよそ3分の1に変身!
大きな車では向かえない狭い場所でも活動できるようになりました。
豊田市消防本部では、今年度中に最新の排煙車に切り替え、救助活動にあたるということです。

豊田市消防本部 木村優歩さん
「豊田市は工場も多いですしトンネルもあるので、小型化されたボディーを生かして、より多くの災害現場に出動してくれることを期待しています」

自由に見学できる「劇場型消防署」

最後は、夏休みにぴったり!楽しく見学できる「豊明消防署」を紹介します。

こちらでは、ずらりと並んだ消防車や救急車をすぐそばで見ることができます。
事前予約なしで、いつでも、だれでも見学可能です。

見学の最中には、隊員のみなさんの出動に遭遇することもあります。

コンセプトは「劇場型消防署」。
消防を身近に感じてもらおうと「開放感」と「見やすさ」にこだわって作られ、車庫を囲むように設けられた遊歩道からも360度、消防車を堪能できます。

タイミングが合えば、隊員の救助訓練や消火訓練も見学できるすごい!消防署です。

子どもと見学に来た父親
「近所にも消防署はあるんですが、中まで入ってこられない。消防車を間近で見られることがあまりないので、子どもも喜びますね」

子どもと見学に来た母親
「3歳の息子と一緒に来ました。消防車を見てすごく興奮していました」

尾三消防本部 伊藤克哉さん
「喜んでいるところを見ると自分たちも仕事を頑張ろうという気持ちになりますね。消防署に訪れた思い出とともに火災予防の気持ちを高めていただければうれしいです」

紹介した消防車・消防署の見学情報

それぞれの消防署の見学情報です。

▼「レッドサラマンダー」
夏休みの期間、出動などがない日は岡崎市消防本部前に置かれ、誰でも見ることができます。
(午前9時~午後5時まで)

▼「排煙電源車」
豊田市の北消防署で見学可能です。
最新のリモコン式の排煙車は、まだ見学することができません。

▼「豊明消防署」
午前8時30分から午後5時15分までであれば、いつでも見学可能です。

取材を終えて

消防車にはたくさんの種類があり、それぞれの役割に特化した機能が備わっているのだと改めて知ることができました。
また消防署に見学に来た子どもたちの興奮した、楽しそうな様子が印象的でした。
特殊な消防車や隊員の訓練を間近で見られる場所はなかなかないと思うので、消防署見学を防災意識を高める学びの機会にしてほしいです。

  • 浦野莉恵

    NHK名古屋放送局 リポーター

    浦野莉恵

    愛知県豊橋市出身
    昨年度から「東海すごいぜ!」を担当し、東海地方の伝統産業や全国から注目を集める、すごい!技術や取り組みを取材しています。 

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