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台風6号 宮崎河川国道事務所 大淀川など一級河川でも氾濫警戒

  • 2023年08月07日

宮崎河川国道事務所・流域治水課の山﨑幸栄課長がNHKのインタビューに応じ、今回の台風6号では、1級河川でも氾濫の危険が高まる可能性があると危機感を示しました。

河川の氾濫に警戒

山﨑課長は台風の進路の東側に位置する宮崎県では、反時計回りの風が吹き込み海からの湿った空気が流れ込むことに加えて比較的、台風の速度も遅いことから長時間にわたって大雨が降り続く可能性があり、河川が氾濫するおそれがあると危機感を示しています。

山﨑幸栄さん

台風は反時計回りに回っているので、雨風が九州山地に当たることで宮崎は大雨になることに注意していただければと思います。

去年の台風14号では、県北を流れる五ヶ瀬川の水位があがったため、延岡市では降った雨が川に十分に流れずにあふれる「内水氾濫」が発生し、200棟を超える建物が浸水するなど県内各地で被害が相次いだ上、当時は大淀川も一時「氾濫危険水位」を超えました。

一級河川でも

山﨑課長は、今回の台風でも一級河川で氾濫の危険が高まる可能性があるほか、局地的な大雨により「内水氾濫」も発生する危険性があるとしています。
さらに高潮と河川の増水が重なると河口に近い所では氾濫が発生するリスクが高まるなど、県内各地で浸水被害が起きる可能性があるとして、ハザードマップなどで自分の住む地域のリスクを事前に把握しておいてほしいとしています。

それぞれの川の水位のリアルタイムの情報、それに浸水の危険度については国土交通省のウェブサイト「川の防災情報」でも確認でき、こうした情報も活用しながら早めの避難を心がけて欲しいと呼びかけています。

山﨑幸栄さん

雨や河川の水位の状況をしっかり確認し、自分の住んでいる地域がどうなっているか把握した上で避難につなげて欲しい。暴風域に入るとなかなか動けなくなるので自分の地域が浸水する可能性があればその前に避難の準備を進めて欲しい。

県内の14か所のダムで事前放流

宮崎河川国道事務所によりますと、台風6号の影響で大雨が予想されるとして県内では、すでに大淀川や小丸川それに五ヶ瀬川にあるあわせて14か所のダムで水位を下げる事前放流を行っていて、今後の大雨に備えています。

国土交通省 川の防災情報
https://www.river.go.jp/index (NHKサイトを離れます)

雨量の目安は?

河川工学などが専門の東京理科大学の二瓶泰雄教授は、一級河川の流域全体でどのくらいの雨が降ると、川の水位が氾濫の危険性が非常に高い「氾濫危険水位」を越えるのか、過去の雨と水位のデータを元に調べました。

気象庁が発表する予想の雨量と比較できるように、目安を流域で降る24時間の雨量で示していて、特に今月10日の木曜日ごろにかけて雨量が増えると予想されている県内の河川の目安は次の通りです。
大淀川・・・250ミリから300ミリ
五ヶ瀬川・・およそ300ミリ
小丸川・・・350ミリから400ミリ

二瓶教授は「川によって『氾濫危険水位』の目安の雨量が違うことがわかる。同じ雨量でも地域によって危険度は異なるので、自分の住んでいる地域などを流れる川の目安を知って気象情報などを確認するときの参考にしてほしい」と話しています。

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