茨城 北茨城 常陸大津の御船祭 5年に1度 勇壮「御神船渡御」
国の重要無形民俗文化財・ユネスコの無形文化遺産に追加登録提案も決定
- 2024年05月03日
茨城県北茨城市で5年に1度開かれる「常陸大津の御船祭」は3日「本祭り」が行われ、みこしをのせた木造の船を大勢が大きく揺らしながら綱で引いて町なかを練り歩きました。
(NHK日立支局 相野台弘 記者)
NHKプラスで配信 5/14(火) 午後7:00 まで
勇壮!「御神船渡御」を映像で
「常陸大津の御船祭」は漁業が盛んな北茨城市で江戸時代中期から続くとされる祭りです。国の重要無形民俗文化財に指定されているほか、去年12月にはユネスコの無形文化遺産に追加登録が提案されることが決まりました。
5年に1度の祭りは3日、「本祭り」を迎え「佐波波地祇神社」で海の安全と大漁を祈る神事を行ったあと、ことし厄年にあたる男性たちが中心になってみこしを神社から祭りで使う船まで威勢良く担いでいきました。
そして、みこしが船にのせられると道路に敷いたソロバンと呼ばれる木の上を船が勢いよく走って行く「御神船渡御」という行事が行われました。
1000人を超える人たちが参加し船を左右に大きく揺らしたあと太い綱で一気に引っ張っていき船を動かしていきました。
見せ場となっている通りを曲がる場面では船を揺らしたりソロバンの位置を調整して少しずつ船を向きを変えていき船が向きを変えて走り出すと大きな拍手が送られていました。
船が通ったあとには摩擦で出た白い煙が立ちこめて訪れた人たちは迫力のある様子に歓声をあげたり撮影したりしていました。
祭りでは、前日の2日、船が道路からはみ出し祭りを見物していた人も含む4人が重軽傷を負う事故があったため、保存会や警察が注意の呼びかけを強化しました。警察や消防によりますと、3日午後7時までに祭りに伴う事故などの情報やけが人の救急要請はないということです。