母の胎内にいたときのことを、幼い子は覚えているといいます。でも、いつの間にかその暖かな記憶は薄れ、誰しも大人になっていくのでしょう。本作でデビューとなる新人シンガーソングライター・村岸カンナは「自分を１０ヶ月もの間お腹にかかえ、命を守り育んでくれた母の思いに気づき、その限りない愛と温もりに気づくことができれば、人は命の尊さ、重さ、ありがたさを感じ自分にも周囲にも、もっと人は優しくなれるのに」という思いを伝えたいと願い、この曲を書下ろしました。シンプルな旋律にのせ、静かに、力強く、切々と歌う、村岸の包み込むような声と、幼子の声が交互に歌い合う「母子の対話」形式のバラードを通して、日々留まるところを知らない速さで進んでいく時間の中で取り残され苦しんでいる人に、かけがえのない記憶を取り戻す時間をお届けします。映像には、ＮＨＫ時代劇のタイトルで繊細な墨絵調のアニメーションを披露し話題となった、新進気鋭の映像作家、保谷瑠美子を抜擢。ともに２０代の村岸と保谷、そしてコーラスには注目の子役：児玉萌々ちゃん（８歳）を迎える、瑞々しい感性のコラボレーションです。