あなたもできる!「映像を作るコツ」01~「テクネ映像の教室」ストップモーション×長田拓也~
2023年10月12日(木)
10月12日(木)にも放送された、「テクネ映像の教室」。
この「まなびノート」では番組ディレクターが取材を通じて知った「映像を作るコツ」を発信します。
「テクネ映像の教室」の<テクネトライ>というコーナーは、第一線のクリエーターたちに「〈お題〉の技法で実際に映像を制作してもらう」もの。
クリエーターたちが普段映像を制作する際には「この音楽の世界観を表す映像」とか「この商品の良さを伝える映像」が大半で、
「この技法の映像」という依頼を受けることはまずありません。番組に参加したクリエーターたちは、その依頼が新鮮だと引き受けてくれ、
普段とは違う七転八倒しながらチャーミングな映像を作ってくれたそうです。
番組ディレクターの織田聡さんが綴ってくれた「映像を作るコツ」。あなたもできるかも!?
「テクネ 映像の教室」ストップモーション×長田拓也「CYCLE」
技法「ストップモーション」の映像制作にチャレンジしたのは、CGデザイナー 長田拓也さん。
学生時代からストップモーション作品「whiteboard」などを制作していた映像クリエーターです。
当時、大学を卒業したばかりだった長田さんは、在学中一緒にストップモーション映像を
作っていた仲間に集まってもらい撮影に臨みました。
作品タイトルは「Cycle」 毎日規則的に続くサラリーマンの生活を描いた作品です。
集まった全員がスーツを着てサラリーマンに扮しての撮影。実際にみなさんは新社会人になったばかり、
映像のストーリーに共感するところが多かったのかもしれません、撮影は終始笑い声に溢れていました。
ストップモーション撮影に慣れていた長田さんたちにコツを聞くと・・・
・カメラは絶対に動かないように固定
・カメラ位置だけではなくフォーカスと露出(明るさ)も固定したいので
夜間に窓を閉め切って撮影をする
(窓から光が入ってくる朝までに終わらないといけない!)
・普通の動きとは違う面白いポージングを意識して演技する
ストップモーションならではの動きを計算しながら
一枚一枚静止画を撮影し、それらを繋ぎ合わせて80秒の映像作品を作ります。
1秒間の映像に15枚静止画が必要。
80秒の作品のためには、1200枚静止画を撮影しなければなりません。フィルムカメラしかなかった昔であれば、どのような映像になるのか
最後まで見ることができませんでした。長田さんはデジタルカメラにPCをつなぎ
撮影したデータをその場で連続再生させながら動きをチェック。
気になるところは戻ってもう一度撮影をやり直します。
本来動かないはずの物が動き出したり、人が通常ではあり得ない動きをすることで
ストップモーションだからできる世界を作り上げ、見ていてとても楽しい映像作品が完成しました。