地域の多彩な人々をつなぎ課題解決の一歩を考える「ラウンドテーブル」という手法で、解決策を探っていきました。
ラウンドテーブルとは
「ラウンドテーブル」とは、大学の教職員や学生などの間で20年以上前から続いてきた取り組みです。報告者と聴き手に分かれ、報告者は自分が抱えている課題や悩みを心ゆくまで話します。聴き手はさえぎらずに話を聞き、報告者に寄り添ったアドバイスをすることが求められます。NHK京都放送局では、「ラウンドテーブル」の手法を生かしながら、京都の人たちが抱える課題の解決につなげたいと考え、「こえきくonラウンドテーブル」を開催することにしました。
この記事では、かおりさんのお悩み「子どものやる気、どうひきだせばいいの?」のテーブルでの議論について紹介します。
ゆきこさんの「習いごと、どこまでさせれば?」は、こちらの記事で読めます。
かおりさんのお悩みに答えたパネラーは角屋篤さん、福知賢治さん、武田みどりさん、森口佑介さん、森下修次さんです。(五十音順)
※パネラー一覧はこちら
進行はNHK職員が行いました。
ラウンドテーブルは、かおりさんのお悩みの共有から始まりました。
かなりモヤモヤしています。子どもが小さい頃は立っただけですごいねとか、ちゃんと自分で起きて偉いねと、すごく褒めていました。ふと気が付いたら「あんたテストでなんていう点数取ってくるんや」とか、「あんたこんなままでええん」みたいなそんなことばっかり言っていて、すごくそれにモヤモヤしているので困っています。
自分も小学5年生と小学2年生の子どもがいます。勉強についていけているのかなど心配になります。応援してあげる言葉をかけてあげたいけど、ついついちゃんと勉強しているのか、とかそういう言葉から始めてしまいます。
子どもとの距離が近い、叱るというのは子どもの将来を思っての行為なので、そのこと自体が悪いことかというとそうも言いきれない。違う視点で見ると、今まで叱らなかったのに叱るのは、受験とか社会システムの影響で、子どもに言わなければいけないみたいに感じているから。ほんとは言いたくないのに。子どもの立ち位置としてみんな頑張っているなって応援したいです。
子どものためを思ってやっているから、ということをおっしゃっていただいたのはすごく心が救われました。本人に「お母さんはあんたに関心があるからあんたの事を見ていろいろコメントしているんやで」って伝えているけど、なかなか本人には伝わらない。愛を伝えるって難しいなって思いました。
親のほうから押すのではなく、お子さんにもちょっと任してあげてもよいのかなって思います。お子さんが小さい時と比べても成長して、しっかりとした大人に近いような存在だと思います。向き合い方はすばらしいと思う一方で、もうちょっとお子さんを信頼してもいいのかというのは、任せてあげてもよいのかなと思います。
小さい子は褒めるが、だんだんと愚痴をこぼしていく。これは、子どもがまともに成長してる証拠なんじゃないかなと思います。大きくなっている一人の人間として成長しているから、その点としては喜んだほうがいいな。小学校の教師をやっていた頃、小学1年生を担任したときと6年生を担任したときでは、褒め方が全然違うんですよね。だからそうして子どもたちってどんどん成長していって一人前になっていくんだなと感じました。
自分の子どもに、どうやったらやる気が出るのかを聞いたら、目標が大事だと言っていました。どう褒めたらよいのか、どうやったらやる気が出るのかということを子どもに聞くのが一番よかったりするのかなと思います。
このままでは駄目だっていう思いしかなかったんですけれども、それはあくまでも子どもを見ていたからだよ、ということを言っていただいたのはすごく自分自身が本当に安心できました。
全て子育てが正しかったとはもちろん思わないんですけれど、子どものためにこれからも本当に向き合っていきたいとすごく思いました。
「こえきく!!」では、今後もお悩み人やパネラーの方々と一緒に、京都の子育てに関する課題のために何ができるかを考えていきます。その様子を「こえきく!!」にてお伝えしたいと思います。
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